キャリアプラン/キャリアプランの書き方

キャリアプランニング、最初の一歩(3ページ目)

キャリアプランニングを行う際に、まず最初に必要なのが、これまでの振り返り。自分は今まで何をしてきたのか?そこで得たもの、強みにできたものは何なのか?明らかにしていきましょう

執筆者:牧田 幸裕


今の自分の姿を明らかにする

入社3年目の営業マンA君の場合
ビジネス・パーソンになり何を経験して、何を失敗し、何を学んだのか?
今の自分の姿を明らかにするためには、まず下記の4点を明らかにしてこれまでの自分を振り返ります。

1. ビジネス・パーソンになってから、やってきたこと
2. その経験で身につけたこと
3. その経験で失敗したこと、失敗をどう乗り越えたか(または、失敗のまま終わったか)
4. その経験で学んだこと

例えば、あるメーカーの入社3年目の営業マンA君の場合で見ていきましょう。A君は、入社後新入社員研修を受けた後、最近まで先輩の営業マンのサポートをしていました。そして今、ようやく一人でクライアント先へ営業へ出向くようになりました。

■新入社員研修時代
新入社員研修を受けている間は、とにかく覚えることばかりだった。毎日毎日ウチの会社で扱っている商品知識を覚えることで精一杯。だから、身につけたことはとにかく商品知識かな。

失敗は、研修をなめてかかっていたこと。ろくに商品知識を覚えずに研修に参加したら、こっぴどく怒られた。「商品説明で求められているのは、80点の商品説明ではない。常に100点の商品説明だ。お前らは、これから会社の顔として商品を説明するんだぞ! ウチの会社を80点の会社にするつもりか!」ってね。そのときに、学生気分でテストに合格するくらいのレベルの説明でいいやっていう気持ちは吹き飛んだ。営業としての会社の顔となる責任感が少し学べた気がした。

■営業サポート時代
この時期が一番つらかった。とにかく現場で、営業のやり方を身につけた。クライアントへの挨拶の仕方、身だしなみ、商品説明の仕方、商談のまとめ方……。失敗は、認識が甘かったこと。先輩が営業のやり方を「手取り足取り」教えてくれるかと思ったら、大間違い。全然教えてくれない。考えてみたら当たり前で、先輩だって忙しい。オレに教えている暇なんかあるはずが無い。やっぱり「教えてもらう」という学生気分が抜けていなかったのかもしれない。

この自分の間違いに気づいてからは、先輩の仕事を「見て盗む」ようにした。一挙手一投足をまねするようにしたんだ。そうすると、次第に営業のやり方もわかってきた。このとき学んだのは、「自分の尊敬できる先輩を見つけて、まずはまねること」。それが、仕事ができるようになる近道だ。

このように、社会に出てからのこれまでをもう一度振り返ってみると、自分が何を成し遂げてきたのか、また、何ができないのかということが次第に分かってきます。これがキャリアプランニングの最初の一歩である今までの「キャリアの棚卸し」であり「今の自分を明らかにする」ことです。

「今の自分」が明らかになったら、次はそれを整理し、自分の強み・弱みを明らかにしていきましょう。

自分の強みを知る方法は、こちらの記事で紹介します。


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