更新日:2011年03月18日

地震に弱い住宅を見分ける5つのキーワード 戸建篇

東日本大震災を受け、多くの方が「自宅の安全性」を考えたと思います。今回は地震に弱い住宅に共通した特徴を挙げます。心配な方は自分でできる簡易耐震診断などでチェックしてみてください。

倒壊した住宅の下敷きに 

地震に強い家と弱い家
地震対策は地震に強い家か弱い家か判断するところから始まります。
1995年の阪神・淡路大震災では高速道路や新幹線などとともに多くのオフィスビルやマンションが倒壊しました。

ところがこの地震が原因で亡くなった被害者の方のほとんどが倒壊した在来木造住宅で圧死されています。

この地震の被害で全壊した建物が約10万棟といわれていますが、その大部分が木造住宅だったと推測されています。このことは、既存の木造住宅の中で耐震性が少ない住宅がいかに多くあったかを裏づけています。

 

地震に弱い住宅の特徴は? 

今回はこの地震の被害状況などから地震に弱い住宅の条件をピックアップします。もし条件が揃っており不安を感じるようでしたら早いうちに耐震診断を受け、必要な耐震補強をしておきましょう。

耐震診断や耐震リフォームに対しては、都道府県や市区町村によっては助成制度がある場合もあります(次ページ参照)。このような制度を積極的に利用して、地震に強い住まいづくりに役立てましょう!それでは地震に弱い住宅の5つのキーワードを見てまいります。

1981年(昭和56年)以前に建てられた住宅

今現在の耐震基準は新耐震基準といわれ、昭和56年6月から適用されています。その耐震性はどのくらいかというと、中規模の地震(震度5強程度)に対してはほとんど損害を生じず、極めて稀な大規模の地震(震度6強~震度7程度)に対しても、人命に危害を及ぼすような倒壊などが起こらないこと、となっています。

1995年の阪神・淡路大震災で倒壊、大破などの大きな被害を受けた住宅のほとんどがこの新耐震基準以前に建てられた建物であったことから、この1981年(昭和56年)がひとつのキーワードになると考えて良いでしょう。今お住まいの住宅はいつ建てられましたか?確認してみてください。

屋根が重くて筋交いが少ない

筋交いとは柱と柱の間に入っている斜め材のことです。筋交いと土台がしっかり結合していないと地震時に根元から引きぬけて崩壊します。

筋交いとは柱と柱の間に入っている斜め材のことです。筋交いと土台がしっかり結合していないと地震時に根元から引きぬけて崩壊します。

昭和50年代までに建てられた住宅は葺き土のある瓦葺きが多く、かつ柱と柱の間に斜めにいれる筋交いという部材が入っていないケースが多く見られます。

このように、屋根は重いが筋交いも少なく、築年数が古い建物の多くが地震の被害にあっています。キーワードは屋根は何で造られていますか?筋交いは入っていますか?

 

土台が蟻害にあっている、腐食している

建物の土台部分が蟻害にあっていたり、雨水の浸入や換気不足で腐食していた場合、地震時に土台部分と柱や筋交い部分がはずれ、倒壊するケースが多く見られました。また、新しい建物でも施工不良で土台と柱、筋交いがしっかり緊結されていない場合も危険です。

土台部分と柱などの大切な構造体がしっかり緊結されていることは倒壊を防ぐ上でとても重要なことです。ここでのキーワードは土台と柱の接合はしっかりしていますか?

第4のキーワード「基礎の強度不足」、第5のキーワード「壁の配置バランス」、耐震診断や耐震補強の相談窓口などは次のページにて!
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井上 恵子

マンション設計に携わった経験を数多く持つ一級建築士が、住まいの性能を解説。

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