不動産売買の法律・制度/不動産売買の法制度

消費者契約法と不動産売買 2(2ページ目)

不動産売買に関連する消費者契約法解説の2回目です。今回は、消費者契約法により契約を取り消せる5つのパターンと、取消権の行使期間について説明します。(2014年改訂版、初出:2004年1月)

執筆者:平野 雅之


消費者契約法による取消権の行使期間

消費者契約法による取消権の行使は、追認することのできるときから6か月の間にしなければなりません。「追認することのできるとき」とは、誤認による場合には消費者がそれに気付いたとき、困惑による場合には消費者がその困惑状態を脱したときです。

ただし、消費者が誤認に気付かないままで年月が経過したような場合には、消費者契約の日から5年で取消権は消滅(時効消滅)します。

取消権を行使すると、その契約(または契約の意思表示)は初めからなかったものとされ、お互いに元の状態へ戻す義務を負います。

しかし、たとえば消費者の所有する土地を事業者が取得し、事業者がさらに第三者へ転売したような場合、その第三者に対して取り消しを主張することはできません(その第三者が誤認や困惑のあったことを知らなかった場合)。このときは、民法などによって損害賠償請求をすることになるでしょう。

なお、消費者契約法に基づく契約などの取り消しは、前ページで説明したとおり「誤認や困惑のあったこと」が前提条件となります。

したがって、万一、購入した住宅が欠陥住宅だったとしても、欠陥住宅であることそのものを理由とする契約の取り消しが、消費者契約法で認められるわけではありません。

しかし、その住宅を購入する時点(あるいは購入意思の決定時点)で、購入意思の決定に影響を与える重要な事項について宅地建物取引業者の説明に不備があったり、新築住宅の構造や品質などについて事実と異なる説明があったりすれば、「誤認」を根拠とした取り消しを主張することも考えられるでしょう。


【消費者契約法と不動産売買】
1 消費者契約法の概要
2 契約を取り消せる場合と行使期間
3 無効とされる契約条項


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