住宅ローン

更新日:2005年07月25日

ローン特約は必ず入れるべき!?

もし住宅ローンの承認を得られなかったときには、売買契約を白紙解除することができるという「住宅ローン特約」「融資利用の特約」ですが、事前に金融機関による内定を得ていた場合にはどうなのでしょうか?


売買契約締結後に万一、住宅ローンを借りることができなければ売買契約を白紙解除できるという 「住宅ローン特約」 ですが、これを安易に考えるとトラブルの原因になります。



question
中古マンションを購入したのですが、銀行ローンを借りることができなくてどうしたら良いのか困っています。売買契約を締結する前に仲介業者の担当者が銀行へ事前の打診をして、 「融資内定」 の返事はもらっていました。そのため売買契約書には 「住宅ローン特約」 が入っていません。しかし、契約後に正式な申込みをしたところ、一転して 「融資できない」 という銀行の回答でした。売主 (個人) は 「手付金を放棄して解約するように」 と言っているようです。また、仲介業者の担当者は 「別の金融機関を紹介するから大丈夫だ」 と言っているのですが不安でたまりません。どうしたら良いのでしょうか?
(神奈川県藤沢市 匿名 30代 女性)



answer
ご質問の内容だけでは詳しい状況や経緯が分かりませんが、いくつかの問題点がありそうです。

喧嘩
「住宅ローン特約」 がないまま融資の承認が得られないと大変なことに。
まず、住宅ローンの承認を受けられなかった場合に 「白紙解除ができる」 ものとする 「住宅ローン特約」 あるいは 「融資利用の特約」 ですが、事前に金融機関の内定があったとしても、売買契約書には必ず入れるべきだったでしょう。事前の内定はあくまでも内定であり、正式な融資承認ではありません。何らかの事情により内定が取り消されることもあり得るわけです。

売買契約書にこの 「住宅ローン特約」 がないままに住宅ローンを借りることができなければ、何らかの手段で売買代金に充てる資金を調達しないかぎり、支払った手付金を放棄して契約解除するか、または所定の損害賠償金や違約金を請求されることになってしまいます。しかし、当然ながら媒介業者の責任も考えざるを得ませんね。

銀行の事前審査による内定があったことで安易に 「住宅ローン特約」 を外してしまったのか、単純に売買契約書へ入れることを忘れたのか、あるいは 「住宅ローン特約」 を入れない何らかの理由 (「住宅ローン特約」 を付けないことが売主の条件だった場合など) があったのか、その原因は定かではありませんが、仮にこの特約を入れないことについての正当な理由があったとしても、そのことにより買主が負うリスクを十分に説明していなければならなかったはずです。もし、そのような説明もないままに売買契約が締結され、ご質問のような事態に陥っているとすれば、媒介業者に対して損害賠償を請求することができる余地もあるでしょう。

ただし、内定があったにも関わらず融資の承認が下りなかったことについて、買主に何らかの原因があったとすれば、かなり難しい状況かもしれません。事前審査の段階で申し出た勤務先の内容、職種、勤続年数、年収など、審査のうえで重要な事項について虚偽の内容があったり、提出書類を故意に書換えていたりして、それが正式審査の段階で発覚したような場合ですね。あるいは、売買契約を締結して住宅ローンを申込んだ途端に会社を辞めてしまったというのも、実際にあった例です。

買主に何ら責任がないとしても、銀行の審査方針が急に変わってしまったり、買主に予期せぬ突発的な事態が生じたりすることも考えられます。事前の融資内定があったとしても、万一の場合に備えて売買契約書に 「住宅ローン特約」 を入れておくことが欠かせませんね。


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平野 雅之

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