中国茶/茶器・茶道具

中国茶をめぐる小道具たち 2 蓋枕(2ページ目)

お茶を淹れる時、茶壷の蓋って如何してますか?今回は茶葉を淹れる時、お湯を注ぐとき、ちょっと蓋を置いておくための小道具、「蓋枕」をご紹介します。

執筆者:平田 公一

宝石のような蓋枕
(Formosa Tea Connection)
▼ 蓋枕選びのポイント
蓋枕を選ぶ選び方のポイントですが、気に入ったものを選ぶというのが一番重要。様々な素材でつくられた様々な形の物があります。陶器のものでもデザインや大きさも様々。まず、飽きないものであることが重要でしょう。

また、いろんな蓋枕をつかってみて感じたことなのですが、使いやすいものであることが重要です。お茶を淹れる動作は、一連の流れです。この流れを分断しないためには、道具は使いやすいのが大原則。使いにくいものが途中にあると、その流れが分断してしまって、おいしいお茶を淹れるのが難しくなったりします。

蓋枕は「茶壺の蓋を置くもの」です。蓋を置いた時にバランスがよくないものは、「置きにくさ」に繋がります。さらに、その結果として「見栄えの悪さ」が生じます。しっかりと蓋を安定させるものがお薦めです。

▼ 他の物で代用する
もちろん、わざわざお金を出して買うのはいやだいう人もいることでしょう。そんな方には、いろいろ物で代用することをお薦めします。例えばこんなもので代用してみるのも面白いと思います。

■ 小皿
小さめの小皿があれば、蓋枕として利用可能です。小皿もいろいろとありますので、自分好みのデザインや素材のものを使ってみましょう。
また、同様に茶托も利用可能です。
■ 茶缶の内蓋
例えば不用になった小さめの茶缶の内蓋。これなどは茶壺の蓋のサイズに合えば、立派な蓋枕になってしまうのです。いろんなものを自分なりに工夫して蓋枕にしてしまうのもおもしろいですね。


この他に、ジャムの蓋、小さいタイル、石材、小さな硯など、さまざまな素材を利用して蓋枕に代用できます。竹を自分で切り出して蓋枕にしてしまうことも自在です。

煎茶の世界でも、茶銚の蓋を置く道具として「蓋置」が使われています。これなどはそのまま中国茶に流用できてしまいます。また、茶道でも釜の蓋を置く「蓋置」が使われています。大きさ如何ではこんなものも利用できてしまいます。これらの「蓋置」には様々な形のものがありますから、是非応用してみてください。

李志輝豹紋茶壷蓋枕(阿里山茶坊)
▼ 蓋枕を買うためのお薦めショップ
蓋枕はなかなか扱っているお店がありません。しかも、それほど種類もないのが現状でしょう。そこで、素敵な蓋枕を扱っているお店を探してみました。

 Formosa Tea Connection
台湾茶ならここ!と人気の高いFormosa Tea Connection。茶則のときにも紹介したように、さまざまな小物も取扱っています。ここの蓋枕はとても斬新。宝石のようなものから、作家の陶器ものまでいろいろと他のお店にはないものを扱っています。
TOP>茶具的世界>小道具系>蓋枕

 阿里山茶坊
李志輝さんという作家の蓋枕を扱っています。非常に綺麗な蓋枕で、値段はやや高めですが、これは一生もの。ついつい欲しくなってしまいます。
TOP>名人茶壺>志輝

 老地方茶坊
少し前まで、紫砂で作られた蓋枕を販売していましたが、いまは、一万円以上の茶壷を買った方へのサービスとして配布しているとのこと。新しいデザインの壺枕が入荷したら販売を再開する予定だそうです。



参考サイト:
・蓋置(はじめての茶道具入門・いとうや商店)
 http://www.h4.dion.ne.jp/~i-kids/hutaoki.htm
・ひよっこのチャレンジ工房(蓋置篇)
 http://www3.big.or.jp/~yuichi/yuichi2/sado/sado100.html
・蓋置(中国茶の世界・老地方茶坊)
 http://www.tea-jp.com/tea/chaki/cha-hu/futaoki/

・愛すべきお茶の小道具たち
 茶則(AAJ中国茶)

こんな何気ない道具なのですが、あるとそれなりに便利、そして愛着が沸いてくるものですね。是非、自分の気に入ったものを道具のコレクションに追加してみてください。
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