ジョギング・マラソン/健康とジョギング・マラソン

超スロージョグがシニアライフを豊かに(2ページ目)

寝たきりを防ぐ、風邪に強くなる超スロージョギング。ジョガーの健康保険料は下げてもいいのでは? 前回、前々回に紹介した健康効果と併せて、健康へのランニング効果をまとめました。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

転びにくくなり、骨折を防ぐことができる

超スロージョグでも、内蔵も筋骨も健康に
超スロージョグでも、内蔵も筋骨も健康に
転んで骨折し、場合によっては寝たきりにつながるわけですが、転ばなければさらに危険が減ります。超スローランニングに限るわけではありませんが、ランニングを含む運動をしていると筋肉の発達と運動神経を保つために、とっさの転倒が減ります。これは、シニアスポーツとして人気があるハイキング事故調査による統計からいえることで、ハイキングで救出が必要な転倒・滑落事故者のうち、日常運動としてランニングを行っていた人は転倒・滑落者が非常に少なく、ほとんどが日常運動としてランニングまでは行ってはいなかったという報告があります。

ウォーキングではまだ運動強度として不足で、ランニングが勧められるということになります。

腰痛の改善につながる

医師に見放されるほどの腰痛に悩んでいた方が、ジョギングで腰痛が治ったという話を聞き、藁にもすがる思いでジョギングを始めたらその人も腰痛が治り、フルマラソンも完走するまでになったという知人がいます。

腰痛の原因にもいろいろあり、どんな腰痛も走ればいいとは思いませんが、実際にそのような例があります。走ることによって血液循環が良くなるのか、凝り固まった部分が和らいで巡りが良くなるのかわかりませんが、そんな研究も医学者にお願いしたいと思っています。

風邪を引きにくくなる

筆者にしても、多くの走る知人にしても、風邪をひきにくくなったといいます。私自身でいえば、走るようになってから仕事を休むほど熱を出したという記憶がほとんどありません。何度か風邪は引いていますが、いずれも走ったあと寒い中で風に当たっていたなど、思い当たることばかりです。ランニングを始める以前は、年に1回くらいは風邪で休んでいましたから大きな違い。

ランニングによって呼吸機能や肌(中医学ではともに「肺」という概念でくくられます)の防御能力が強化されたといえるでしょう。ランニングによって血液循環がよくなるとか、生活習慣が規則正しくなったり、食事に注意するようになることも間接的に影響しているとも思われます。ただし、走りすぎるとかえって免疫力を低下させます。走り込みをしているときは、特別に感染に注意しなければなりません。

新型インフルエンザが心配されますが、免疫力があるのとないのとでは影響の程度が異なります。必要な予防的生活をおくることはもちろん大切ですが、自身の免疫力を上げる努力も必要ではないかと思います。
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