ストレス

真冬のストレス要因をチェックしておこう!

冬の寒さが増してくると心が憂鬱になりやすく、さらに体力不足、体調不良が重なることで、心身へのストレスは増してしまいます。この季節、ストレスケアの観点からどのように過ごすことが大事なのでしょうか?

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

いよいよ冬本番! 寒さの厳しい冬は他の季節よりも、快適に過ごしにくい季節です。そんななか、いつもより憂鬱やイライラが募りがちで、ストレスを強く感じる人も多いのでは? まずはこの季節ならではのストレス要因をチェックしておき、心と体の状態をうまくコントロールしていきましょう。

「寒さ」が気持ちを殺伐とさせる

「寒い考え」は「寒波ゆえ」と思うと、楽になります

「寒い考え」は「寒波ゆえ」と思うと、楽になります

気温の寒暖差ひとつで、私たちの心理は微妙に変わるものです。

吹きさらしの寒い風に当たって通勤電車を待っていると、「会社、辞めちゃおうかな」と思ったり、しんしんと冷える夜に1人で寝ていると「ああ、このままずっと一人なのかな」と寂しさが募ったりと、「寒い」と感じるだけで、頭にふっと浮かんでくる思いがネガティブな方へ、ネガティブな方へと連想してしまうもの。

そこで、そうした気分が生じるのは「寒波ゆえ」だということを、あらかじめ見積もっておくことが肝心。「温かくなってから考え直そう」と棚上げにして、乗り切っていきましょう。

日照時間が短く、憂鬱になりやすい

冬は日照時間が短くなり、人の気持ちを憂鬱にさせます。日光を浴びる機会が少なくなると、気持ちを安定させる脳内物質「セロトニン」の分泌が低下し、実際にうつ病になってしまうことも。これを「冬季うつ病」と言います。

通常のうつ病の場合には、眠れない、食べられないといった症状を訴える人が多いのですが、この冬季うつ病の場合には、やたらと眠くなる、食べたくなる(特に炭水化物)といった症状が特徴的です。

生きるために日光が必要なのは、光合成する植物だけではありません。人間の脳の働きを正常にするためにも、陽に当たることは大切、なのです。

こもる生活で血行不良、寒さに弱くなる

外に出ない生活が悪循環を招く

外に出ない生活が悪循環を招く

寒い冬には、外に出て快活に体を動かすより、家の中にこもる生活パターンが増えます。ただでさえ寒さによって血行が悪くなっているのに、体を動かさないでいるとますます血行不良が進みます。

すると、肩こり、だるさ、疲れを感じやすくなってきます。また、筋力が低下することで、熱をつくりだす力も弱くなり、冬の寒さにはますます弱くなってしまうのです。これが憂鬱やイライラをさらに強くさせます。

ヘビーな運動ではなくても、意識的によく歩く、ストレッチやヨガをするなどして、なるべく全身の筋力を使って生活をするように心がけましょう。

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