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ブルーミング中西のリネン&海島綿ハンカチーフ 涼をよぶ、高級ハンカチーフ(3ページ目)

どんなにお洒落をしても、ハンカチーフまでこだわらないと本物のお洒落とはいえない。ブルーミング中西のリネンと、シーアイランドコットン(海島綿)のハンカチーフは、最高の品質と肌触りを約束してくれる。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

シーアイランドコットンって何?


もうひとつおすすめしたいのが、オリジナルの『シーアイランドコットン・ハンカチーフ』だ。シーアイランドコットンは日本名で海島綿(かいとうめん)と呼ばれており、繊細な手触りはコットンのなかでは群を抜いている。

シーアイランドコットン・ハンカチーフ
シーアイランドコットン・ハンカチーフ。各2100円。
シーアイランドコットンはカリブ海のごく限られた地域だけにしか育たないコットンで、英国が16世紀後半に西インド諸島を領有した際に、エリザベスI世に献上したことに端を発している。当時、英国貴族たちのあいだではステイタスシンボルだったという。


シーアイランドコットン・ハンカチーフ
シーアイランドコットン・ハンカチーフ。各2100円。
さて、このコットンを稀少にしている理由はその気候風土にある。年間3000時間以上の日照時間、雨季と乾季の絶妙なバランス、特有の貿易風とアルカリ性の恵まれた土壌などの条件が必要なのである。一時期アメリカでも栽培されていたが、害虫による打撃でやむを得ずあきらめたという歴史的な経緯がある。あまりにもデリケートなため栽培するのが大変なのだ。


繊維の宝石と称されるシーアイランドコットンを堪能する


まず特性としてはカシミアのような手触り、肌触りをもち、絹のような光沢を放つ。この特性の秘密は長い繊維にあり、どんなコットンよりも天然の撚りがある。そのためふっくらとした柔らかな味わいがあるのだ。また吸湿性に優れる点も実用的な魅力になっている。

シーアイランドコットンのなかでも最上質の綿花のみを厳選するために、機械ではなく人の手によってコツコツ摘み取られているのだ。数が少ないというのも納得できる。

独特の光沢も魅力
白無地のシーアイランドコットンのハンカチーフ。糸の素晴らしさを活かした織りによる模様だ。それにしても上品です。2100円。
この特性を最大限に活かす方法として同社は、高速織機ではない昔ながらの織機で織っているため、糸が強く引っ張られることがなく、よりふっくらとした風合いを実現しているのだ。また織りを120番双糸×60番単糸の交織にするなど、同社ならではのオリジナリティーを出している。これによって糸本来のもつ光沢を表現しているのである。


では実際に使い込んでいくとどうなるか。表面がまるで桃のようにうっすらと毛羽立ちはじめ、使い始めのときより、ずいぶんと柔らかくなる。リネンのようなシャリ感とは対照的に絹に近づいていく感じだ。これを「生地がやせた」と思うか、「風合いがでてきた」と思うかは感性の問題である。

縁はハンドロール仕上げ
シーアイランドコットン・ハンカチーフの縁はすべてハンドロールによる仕上げが施されている。これぞ本当の手仕事だ。
縁の仕上げはハンドロール(手巻き)で、上品さを演出している。機械によるハンドロール風ではなく、本当に一針一針手で縫っているのだ。縁の丸みが立体的で、糸の間隔が不均等なのが証拠である。


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