あべ かずほ
薬学博士・大学薬学部教授。脳科学と薬理学を専門とする研究者
東京大学薬学部卒業、同大学院薬学系研究科修士課程修了。東京大学薬学部助手、米国ソーク研究所博士研究員、星薬科大学講師を経て、武蔵野大学薬学部教授。薬学博士。専門は脳科学と医薬。
全身性アミロイドーシスとは…症状・治療薬・予防法
【薬学博士・大学教授が解説】私たちの体の15~20%はタンパク質ですが、「アミロイド」と呼ばれる異常なたんぱく質が溜まることで、さまざまな病気が引き起こされます。それらの病気の総称が「アミロイドーシス」です。今回はアミロイドとは何か、全身性アミロイドーシスの症状と治療法について、解説します。
小学生が大麻使用?未成年の逮捕者も…薬物乱用の危険性をどう伝えるべきか
【薬学博士・麻薬研究者が解説】小学生の大麻使用の報道や、中高生が大麻所持などの疑いで逮捕される事件が増えています。これらの青少年は、喫煙や飲酒経験がある割合も高いようです。よく「大麻とタバコはどちらが危険か」という比較を見かけますが、薬物の有害性の比較は無意味です。子どもたちの安全と健康を守るために、伝えるべきことは何かを考えてみましょう。
アルツハイマー病を発症するのは人間だけ?動物に認知症はないのか
【認知症研究者が解説】認知症になるのは、人間だけでしょうか? 他の動物も年とともに脳が衰えるため、イヌやネコにも「ボケた」行動が見られることがあります。しかしアルツハイマー病になるのは人間だけです。人間と動物の違いの研究が進めば、人間だけがなる認知症の謎が解明できるはずです。
自然食品は体にやさしい?「人工物は有害」という考えが危険なワケ
【薬学博士・大学教授が解説】食品を選ぶときに「天然」「自然」という言葉を判断材料にしていませんか?「自然なものは安全でやさしく、人工物は有害」という考えは、大きな誤解です。自然の物の危険性、人工物の安全性も正しく知った上で、上手に判断することが大切です。
アミロイドβタンパクとは…アルツハイマー病の原因物質と考えられている理由
【認知症研究者が解説】アルツハイマー病の根本的な治療薬の開発が待ち望まれています。発症の原因物質は「アミロイドβタンパク(Aβ)」だと考える「アミロイド仮説」に基づいた医薬品の開発が進められていますが、有効性が実証できた薬はまだ見つかっていません。そもそもアミロイドβタンパクとは何か、なぜ原因物質と考えられているのかをわかりやすく解説します。
「降圧剤で認知症になる」は本当か?血圧を下げる薬の副作用の真偽
【大学教授・認知症専門家が解説】「血圧を下げる薬で認知症になる」「降圧剤の副作用で認知症リスクが上がる」といった話があるようですが、本当でしょうか? 認知症予防のために血圧を下げる薬は飲まなかった場合、逆に認知症リスクを上げる恐れがあります。一方で、血圧の下げ過ぎも危険です。わかりやすく解説します。
コラーゲンの危険な一面…膠原病・肺線維症など、命に関わる病気との関連も
【薬学博士・大学教授が解説】コラーゲンは「美と健康に欠かせない物質」ではありません。体内のコラーゲンが増えすぎることで、肺線維症や肝硬変などの命に関わる病気になることもあります。コラーゲンを過剰に摂取する必要はない理由を、わかりやすく解説します。
アルツハイマー病と脳血管障害の合併も…混合型認知症の症状・看護
【大学教授・認知症専門家が解説】認知症の原因と種類はさまざまで、行うべき処置や適切な治療法も異なりますが、「混合型認知症」で、複数の病気が関係することもあります。特に多いのは「脳血管性認知症」と「アルツハイマー型認知症」の合併ですが、レビー小体型やアルツハイマー型と前頭側頭型の合併例も知られています。病型が変わることもあるため、変化に気を配りながら、定期的な診療とケアを行うことが大切です。
前頭側頭型認知症とは……性格変化、暴言や万引きなど問題行動が見られることも
【大学教授・認知症専門家が解説】「前頭側頭型認知症」では、反社会的になったり人の話を聞けなくなったりするなど、問題行動や人格変化が症状として見られます。理性や意欲、物体認識などに関与する前頭葉と側頭葉が障害されるためです。模範的な社会生活を送っていた人が、突然万引きや粗暴な言動などの問題行動を起こすようになった場合、この病気も疑い、正しいケアにつなげることが重要です。わかりやすく解説します。
縁起担ぎ・験担ぎ…日本の言霊信仰が見られる食べ物の名前と言い換え例
【大学教授が解説】するめを「あたりめ」、刺身を「お造り」、ふぐを「ふく」と言い換えるのは、日本の忌み言葉や言霊信仰が背景にある縁起担ぎです。現代でも「カツ(勝つ)丼」「伊予柑(いい予感)」、市販のチョコレート製品など、食べ物の名前で験担ぎを楽しむ例が見られます。食の楽しみを広げる豆知識をご紹介します。
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