阿部 和穂

脳科学・医薬 ガイド 阿部 和穂

あべ かずほ

薬学博士・大学薬学部教授。脳科学と薬理学を専門とする研究者

東京大学薬学部卒業、同大学院薬学系研究科修士課程修了。東京大学薬学部助手、米国ソーク研究所博士研究員、星薬科大学講師を経て、武蔵野大学薬学部教授。薬学博士。専門は脳科学と医薬。

ガイド記事一覧

  • クロルプロマジンとイミプラミン…心の病気の薬物療法を開拓した2つの薬

    クロルプロマジンとイミプラミン…心の病気の薬物療法を開拓した2つの薬

    【脳科学者・薬学博士が解説】脳科学の研究が進む中で、実態がつかみにくい「精神(心)」も、脳の働きが反映された物質的なものだと明らかになってきました。今回は代表的な薬である「クロルプロマジン」と「イミプラミン」の歴史から、「精神とは何か」を脳科学的にさらにわかりやすく掘り下げてみましょう。

    掲載日:2023年03月25日脳科学・脳の健康
  • 精神とは何か…心・精神はなぜ薬でコントロールできるのか

    精神とは何か…心・精神はなぜ薬でコントロールできるのか

    【脳科学者が解説】精神とは何でしょうか。形がはっきりした臓器とは異なるもので、非物質的な「心」や、霊的なもののイメージを持つ人もいるかもしれません。現代の脳科学においては、精神のはたらきは脳の活動で説明できますが、うつ病や統合失調症などの精神疾患(心の病気)が悪魔の仕業と考えられていた時代もありました。物質的な薬も作用する「精神」とは何か、考えてみましょう。

    掲載日:2023年03月24日脳科学・脳の健康
  • THCとは…大麻に含まれる成分の人体への影響・危険性

    THCとは…大麻に含まれる成分の人体への影響・危険性

    【薬学博士、大学教授が解説】脳に作用し、精神に影響するマリファナの主成分「THC」。テトラヒドロカンナビノールという化合物で、人体に深刻な影響を与えます。THCとはどのような特徴があるのか、体内での影響と排泄されるまでの流れをわかりやすく解説します。

    掲載日:2023年03月22日依存症
  • アルツハイマー病の脳で起こっていること…なぜアミロイド仮説がたてられたか

    アルツハイマー病の脳で起こっていること…なぜアミロイド仮説がたてられたか

    【脳科学者・認知症研究者が解説】日本の認知症の半数を占める「アルツハイマー型認知症」。アルツハイマー病の脳には、「海馬の萎縮」「老人斑」「神経原線維変化」の3つの特徴的な変化が見られます。アルツハイマー病の原因として「アミロイド仮説」が提唱された理由と共に、これらの特徴をわかりやすく解説します。

    掲載日:2023年03月17日認知症
  • マリファナの長期使用による心身のリスク…不妊、精神障害など

    マリファナの長期使用による心身のリスク…不妊、精神障害など

    【薬学博士、大学教授が解説】マリファナは法律でも規制されていますが、実際にマリファナを長期間使用すると、心身にさまざまな悪影響が現れます。呼吸器官への悪影響、精子数の減少や流産リスクの増加などの不妊、免疫機能の低下、精神障害などさまざまです。リスクと危険性について、わかりやすく解説します。

    掲載日:2023年03月16日依存症
  • 可溶性アミロイドβが「認知症」リスクを下げるメカニズム

    可溶性アミロイドβが「認知症」リスクを下げるメカニズム

    【脳科学者が解説】「可溶性アミロイドβ」は、どのようなメカニズムで認知症リスクを低下させるのでしょうか。その手がかりとなる仮説を提唱した研究論文を、わかりやすくご紹介します。

    掲載日:2023年03月16日認知症
  • ビタミンKとは…多く含む食品・止血に欠かせない大切な役割

    ビタミンKとは…多く含む食品・止血に欠かせない大切な役割

    【薬学博士・大学教授が解説】ビタミンBやビタミンCはよく知られていますが、「ビタミンK」は少し耳慣れないかもしれません。ビタミンKはほうれん草や小松菜、豚肉、納豆などの食品に多く含まれており、血液凝固に重要なはたらきを持っています。ビタミンKの役割について、わかりやすく解説します。

    掲載日:2023年03月15日食生活・栄養知識
  • 「脳のゴミ」ではない!アミロイドβが多い方が「認知症」リスクが低いのか

    「脳のゴミ」ではない!アミロイドβが多い方が「認知症」リスクが低いのか

    【脳科学者・認知症研究者が解説】アルツハイマー病治療の有力な手がかり「アミロイドβタンパク(Aβ)」を知っていますか? 昨今「脳のゴミ」と表現されるケースが増えてきましたが、それが適切とは言えない理由を2022年発表の論文を交えて解説します。

    掲載日:2023年03月15日認知症
  • アズレンスルホン酸、ゲンタマイシン…色に関係した薬の名前

    アズレンスルホン酸、ゲンタマイシン…色に関係した薬の名前

    【薬剤師、大学教授が解説】薬の名前は一見無機質で難しく見えますが、すべての名前には名づけの背景があります。胃炎や口内炎治療に使われるアズレンスルホン酸や、細菌感染症治療に使われるゲンタマイシンなど、皆さんも聞き覚えがありそうな薬は、実は「色」にちなんだ名づけをされています。薬の見方がちょっと面白くなる、色にまつわる名前がついた薬をご紹介しましょう。

    掲載日:2023年03月11日
  • 「モルヒネ」の薬名、実は神話が由来…神話にまつわる薬の名前

    「モルヒネ」の薬名、実は神話が由来…神話にまつわる薬の名前

    【薬学博士・大学教授が解説】薬の名前は一見無機質で難しそうですが、名前の由来を紐解くとドラマチックな意味や背景を持つものも珍しくありません。比較的古い薬の中には、神話に登場する神々の名前に由来するものもあります。痛み止めとしてよく知られている「モルヒネ」もその一つ。効果・副作用とは少し違った角度から、薬の面白さをご紹介します。

    掲載日:2023年03月10日