蝦名 玲子

ストレスマネジメント ガイド 蝦名 玲子

えびな りょうこ

「健康をつくる」という視点から、ストレス研究を解説する保健学博士

保健学博士。
ミシガン州立大学大学院にて修士号(コミュニケーション学)、東京大学大学院にて博士号(保健学)を取得。複数の国公立の医学系研究所で勤務後、現職に。全国の官公庁や企業、大学等で「折れない心をつくる方法やコミュニケーション」の講演やコンサルティングを行う。日本健康教育学会代議員等を兼任。

ガイドからの挨拶

こんにちは。保健学博士の蝦名玲子です。

ストレスやメンタル対策には、「医学的アプローチ」と「保健的(健康生成的)アプローチ」があります。

「医学的アプローチ」は「うつ病や発達障害といった心の病気に目を向け、そうした病気をいかに予防し、治療するか」を検討する対処的なものであり、一方の「保健的(健康生成的)アプローチ」は「困難な状況に置かれてもどうすれば元気でいられるのか」と健康に着目し、健康を保ち高める方法を探求します。

私は、後者の「保健・健康」の視点からの研究・教育支援活動を、16年以上行ってきました。

生きていれば、つらいことは必ずあります。時には病気になることもあるでしょう。

それでも、そうした逆境を乗り越え、苦悩を成長につなげるためには、どうすればいいのでしょうか?

そのヒントとなる「ストレスマネジメント」を中心とした、「コミュニケーション」「職場づくり」について、解説したいと思います。

経歴・バックグラウンド

1998年、ミシガン州立大学大学院でヘルスコミュニケーションを学んでいる時に、医療現場に笑いを導入した医師の半生を描いた映画『パッチ・アダムス』を見て感銘を受ける。

映画のモデルとなったパッチ・アダムスと親交を深め、2冊目の著書(『心からのお見舞い』)の翻訳を機に、「健康とは、幸せで精力的な生活を送ることのできる状態」というパッチの健康の考え方を世に広めたいと願い、帰国後、国立医療・病院管理研究所(現・国立保健医療科学院)、日本訪問看護振興財団、大阪府立健康科学センター(現・大阪がん循環器病予防センター)で研究職として勤務。

2002年、ヘルスコミュニケーションと健康社会学の研究と教育に特化した会社、グローバルヘルスコミュニケーションズを設立、代表に就任。

同時期、旧ユーゴ紛争を体験したクロアチア人ジャーナリストと出逢う。悲惨な体験を乗り越えイキイキと働く彼女を通じ、同じような極限の紛争体験後に、健康状態を維持した人と心の病気を発症した人の違いに注目。クロアチアで紛争生存者のストレス対処力(SOC:Sense of Coherence)研究を開始するとともにクロアチア・ヘルスプロモーション基金を立ち上げ、支援を実施。同研究で東京大学大学院医学系研究科に在籍、博士号(保健学)を取得。

現在は、官公庁や企業のメンタルヘルス対策アドバイザー、医療保健福祉専門職の教育・講義・研究アドバイザーなどの役割のもと、「官」「民」「学」の各組織形態への講演やコンサルティングを実施している。

著書11冊(うち共著4冊)。監修DVD2つ。「健康支援体制の整った官公庁・大企業の社員以外にも、すべての人に健康保持に役立つ情報を伝えたい」と考え、各種の情報発信を続けている。

資格

博士(保健学) 東京大学
日本公衆衛生学会認定専門家 日本公衆衛生学会

経営・所属している企業・団体・協会

日本健康教育学会 代議員
International Union for Health Promotion and Education 会員
日本公衆衛生学会 会員
日本学校保健学会 会員
日本ヘルスコミュニケーション学会 会員
消費者庁「栄養成分表示等の活用に向けた消費者教育に関する調査事業」委員

好きなことば・座右の銘

人生は、「何が起こったか」ではなく、「起きたことに、どう対処したか」によって、変わる。