株・株式投資/株の買い方と売り方

株の賢い売り方とは

全ての方に共通した「株の賢い売り方や買い方」というのはないと思います。まずは自分の投資スタンスをはっきりさせ、その投資スタンスに応じて、自分なりの投資ルールを確立することが重要なのだと思います

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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すべての人に共通した賢い株の売り方、買い方はない

すべての人に共通した特効薬のような賢い株の買い方や売り方はありません。それぞれの投資スタンスに応じて自分なりのルールを確立することが一番重要なのだと思います

すべての人に共通した特効薬のような賢い株の買い方や売り方はありません。それぞれの投資スタンスに応じて自分なりのルールを確立することが一番重要なのだと思います

「株の賢い売り方や買い方は何ですか?」という質問をいただくことがよくありますが、すべての方に共通した賢い株の買い方や売り方というのはないと思います。あえて言えば安く買って高く売るように心がけることですが、そんなことは当たり前のことですから、アドバイスにはならないでしょう。

ただ、それぞれの投資スタンスの中で、守るべき傾向というのはあり、その中で試行錯誤しながら、自分なりのルールを確立することが重要なのだと思います

まず、投資スタンスについてですか、投資期間で大きく分けると3種類あると言えます。1つは10年以上にも渡る長期投資、2つめは数ヶ月から数年に渡る成長株の投資、3つめは1分1秒を争うようなデイトレードです。

初心者が損失を出す典型的なパターンは中期投資のつもりで買っているのに、途中から長期投資に乗り換えるパターン

初心者が損失を出す典型的なパターンが、成長株(中期)投資のつもりで投資したのに、途中から長期投資に投資方針を変更してしまうというものです。成長株への投資と長期投資ではそもそも銘柄を選ぶ基準が大きく異なりますので、これをやると大きな損失を被りやすいのです。

その理屈は簡単で、まず成長株への投資とは大きく成長している企業に中期的に投資をして、その株価上昇の波に乗ることです。成長株とは成長率が高く、時流に乗っており、多くの人が話題とするような誰もが投資をしたくなる銘柄です。そのような銘柄は大きな上昇が期待できる反面、大きく下がるリスクも持ち合わせています。そのため、きちんと自分自身で決めた投資ルールに基づいて損切りや利食いをする必要があります。

これに対し、長期投資で選ぶべき銘柄は、10年単位の長期に耐えうるしっかりとした企業です。具体的に銘柄を選ぶときに最も必要なのは、堅実な業績拡大を達成しているかといった安定性です。長期投資の場合、高成長率にとらわれ過ぎてはいけません。高成長銘柄は業績や株価に波があるケースが多く、業績がひとたび悪化すれば、株価が急激に下落してしまうことがあるからです。

初心者の多くは長期投資銘柄ではなく、成長株を選ぶことが多いです。そもそも長期投資銘柄はそこそこの成長率であるため、株価もそれほど動かず、少額で投資する個人投資家にとってはあまり面白味がないからです。 

一方で、成長株は業績の伸び率も大きく注目もされやすい分、値動きもダイナミックで、銘柄の選択によっては数年で数倍になることもあります。少額で資産を運用する個人投資家が成長株に投資をしたがるのも無理はないと思います。

一番重要なのは投資スタンスをはっきりさせること

しかし前述の通り、成長株への投資で重要なことは、見通しを誤った場合、しっかりと損切りをしなければならないことです。ところがこの損切りのタイミングが実に難しく、ここで多くの個人投資家は痛手を負ってしまうのです。

なぜなら、損失を確定してしまうことは負けを認めることになってしまい、それは精神的に大変な苦痛であるため、「今は下がっているが、このまま待っていれば、いつか株価は戻るかもしれない。そして、投資の王道は長期投資とも言うし、このまま株価が戻るまで持ち続けよう」といったような、都合の良い解釈(言い訳)をして、マイナスになった途端に投資の方針を長期運用に切り替えてしまい、以後、株価のチェックすらしなくなってしまうのです。

成長株は、それまで高い評価を受けて多くの人が投資を行っているだけに、旬が過ぎて一旦株価が下落傾向に入ると大きく値下がりする傾向があります。前述のように、下落傾向に陥っても負けを認めず、そのまま成長株を保有し続けると、その後の大幅な下落で、立ち直れない程の損失を被ってしまい「株はもうコリゴリ」となってしまうわけです。

このような結末を避けるためにも、あらかじめ自分は長期投資なのか、成長株への投資なのかをはっきりと決めておく必要があります。そして例えば成長株への投資と決めたのなら、成長株の投資ルールをしっかり守って、その株への愛着や未練を断ち切って、損切りや利食いをしっかりすべきなのです。

参考:グローバルリンクアドバイザーズの最新投資ブログ

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