住宅を購入するときのために、頭金や諸費用のための自己資金を準備しておく必要があります。
目安は、物件価格に対して頭金は20%、諸経費は新築なら3~5%、中古なら7~10%です。仮に、物件価格が新築3000万円の場合、頭金は600万円、諸経費は90~150万円、合計690~750万円になります。
定期預金など安全性の高い金融商品で積立をするのが一般的ですが、購入するのは5年以上先という人は、貯蓄の一部を投資信託などで運用するのも1つの方法です。
(1)財形住宅貯蓄
会社員や公務員などが利用できる給料天引きの貯蓄で、「勤労者財産形成促進法」に基づいて作られた福利厚生制度です。貯めたお金を住宅購入や増改築の資金のために使うのであれば、元本550万円(保険型は払込保険料累計550万円)までの利子が非課税扱いになります。
契約時点で55歳未満の人が対象で、1人1契約まで、5年以上にわたって積立をすることが条件ですが、住宅購入や増改築目的であれば5年未満でも引き出すことが可能です。
ただし、財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄の両方に加入する場合、非課税扱いとなるのは合算して最高550万円までです。また、財形貯蓄(一般財形、年金財形でも可)を利用している人は、一定基準を満たすと財形住宅融資を利用することができます。
(2)投資信託
複数の投資家から集めた資金を、プロが運用。株式や債券など複数の銘柄に投資するため、元本は保証されませんが、特定の銘柄を購入する株式投資よりもリスクが分散されるメリットがあります。1万円程度から購入でき、毎月積み立ていくこともできます。
【上野 やすみ】