電子マネー/電子マネー関連情報

電子マネーで商店街復活をめざす伊賀市!(2ページ目)

電子マネーは今年からは地方都市での展開が始まっています。行政や事業者が最も関心を寄せているのが駅前などの商店街。さびれたシャッター商店街を復活させるのに電子マネーを活用しようと考えています。

岩田 昭男

執筆者:岩田 昭男

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○ 電子マネー導入のメリットとしては、経済産業省から市街地振興の助成金がでて端末導入の費用に充てることができます。商店主の負担が小さくて済みます(可能性が高いだけで必ず貰えるとは限りませんが・・)。
○ ワオンを導入すると、iD、スイカ(イコカ)の使える共用端末が入ることになるため、東京、大阪でスイカ、イコカを使っている観光客を呼び込むきっかけになります。
○ 市役所は最初、住民基本台帳ICカードの導入を進めようとしました。しかし、使い勝手が悪く決済機能がないためタンスカード(タンスに仕舞われて使われない)になる可能性が高いと、商店街での採用は見送りに。
○ エディなどその他の電子マネーの導入についてはイオンの支援を受けられないので、支持する人は少なく、これも見送りになりそう。

観光客相手の方が成功確率は高い?

結果的に、伊賀市の電子マネー導入は、かなりユニークなものになりそうです。というのも同市の商店街の規模はそれほど大きくないため、商店街だけで完結して、毎日の生活だけで流通させるのは難しいからです。むしろ、伊賀市の観光資源と合わせて活用した方が現実的との考え方が浮上しています。観光客相手にポイントを付与し、電子マネーも小判カードや忍者カードなどユニークなものをだせば、観光土産にもなって受ける可能性があるのではないか、という意見です。

スイカ(イコカ)で東京、大阪からの観光客を誘致!

さらに、共用端末でiD、スイカ、イコカの電子マネーも使えますから、全国の電子マネー愛好家を呼び込むことができます。これはメリットになるでしょう。
しかし、課題もあります。商店街のすべての店が観光客相手とは限りません。地元の人向けの商店もあります。ですから、電子マネーの活用を観光客相手に限定すると一部商店主から不満がでる可能性があります。観光客相手を重視するなら、商店の業態を転換する必要がでてきます。衣料品店で忍者Tシャツを売るとか・・。老齢化の進む商店主たちの不満をどう吸収するかが課題になっています。

商店街の復活を狙って電子マネーの導入が新しいトレンドに!

伊賀市の他にも盛岡市などイオンとの地域通貨構想が進んでいると聞きます。パスモ、スイカも首都圏の商店街で盛んに地域通貨活動を展開しています。また、ナナコも信用金庫と組んで全国での地域通貨構想の展開を始めようとするなど、ここにきて各陣営は電子マネーの商店街への浸透を本格化させだしました。伊賀市の取り組みはその最初であり、そこから学ぶことは多いように思われます。


【関連リンク】
伊賀市ホームページ
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