「大もうけするためには絶望が支配している間に足を踏み入れなければダメだ」
ソロスとヘッジ・ファンドで大成功したロジャーズ
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バイクで世界六大陸を旅したロジャーズは、投資のチャンスはどこにあるのか?中国、ロシアからアフリカ、オーストラリア、中南米まで、世界各国を走りながら、鋭い視点と洞察力で分析を試みた |
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しかし、ロジャーズは、1980年にソロスのもとを離れ、37歳で実業から引退しました。今は、世界を旅して回りながら、コロンビア大学の教壇に立っています。
1994年にBMWのバイクで1回目の世界旅行を敢行し、2003年には改造ベンツで世界を回り、2回目の世界紀行「冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見」を出しました。
「1968年に600ドルを手に投資の世界に足を踏み入れ、1980年に37歳で現役を退いたときには、私は一生冒険して過ごすという夢を果たせるだけのお金を手にしていた。オフショア・ヘッジファンドの共同責任者として、世界の資本や原材料、商品、情報の流れを分析し、他人が投資しないところへ投資をし、まだ注目されていない市場を発掘して利益をあげた。私が成功したのは主にこのやり方のおかげだった。私がウォール街で働き、また最終的には長期投資をすることで目指していたものは、業界の他の人々とちょっと違っていた。私は人生を楽しむ自由を手に入れたかった。世界中を見て回りたかったのである。」(『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界大発見』の冒頭より原文のまま引用)
そうして、2回目の世界旅行中の2000年1月1日に、旅を共にしたペイジと57歳で結婚。60歳を過ぎて生まれてきた娘に向けて本を書きました。題して、「人生と投資に成功するために、娘に贈る12の言葉」。ねぇ~、幸せそうでしょう。
ロジャーズは稀有なトップダウン・アプローチ・アナリスト
ロジャーズの得意なアプローチは、政治的地政学的に投資国を分析し、割安と見られる地域の経済に、果敢に資金を投入することでした。まさに、絶望が支配している場所に、信念をもって投資しました。
しかし、彼の判断する基準は、実に客観的であり、明快です。
・政治、経済状況が改善の方向に向かっていること
・一般に認識されているよりも実勢経済が良い
・通貨に交換性がある
・売りたい時に売れる市場性がある
どんなリスクも引き受けたロジャーズが、一番神経を使っていたのは、換金性あるいは流動性が確保されているか?ということでした。
近年、ジム・ロジャーズが注目しているのは、商品(コモディティ)と中国です。新しい時代については次のページで!