資産運用/資産運用をするときの金融機関の活用法

富裕層向けの新しい金融サービス(2ページ目)

香港上海銀行のプレミアサービスが始まりました。野村證券でもファンドラップの最低額を引き下げました。個人投資家への差別化された投資サービスが、いろいろな金融機関で始まっています。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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IFAのいる証券会社

第3のプライベートバンク的金融機関として、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)のいる証券会社があります。

エルピーエル日本証券
日本全国に約500名のIFAを擁する
日本インベスター証券

独立した投資アドバイザーが顧客の相談に乗りながら、ファンド・ポートフォリオを作っていくサービスで、こちらではファンドラップフィーのような
追加費用は請求されないことが多いようです。

既存の金融機関に抱かれる悪いイメージ

3つのプライベートバンク的な金融サービスをご紹介しました。こういう新しいサービスが生まれる背景には、これまでの金融機関が与えてきた個人への損害や被害と一般の人たちが持つ金融機関への不信感があります。

個人の資産運用にからんだ金融機関の犯罪や法令違反が、人々の記憶に残っています。たとえば、証券会社の損失補てん問題、あるいは銀行の優越的地位の濫用やリスク商品の不適切販売。さらに、世界的な規模の外資銀行が、金融庁に不適切な営業を摘発されて行政処分を受けたのも、ほんの4年前のことです。

個人投資家の中には、銀行や証券会社と付き合っているけれど、「仕方なく付き合っている」し、その助言や勧誘を「信頼できない」と答える人はたくさんいます。

そういう意味では、新しい金融サービスが真に個人投資家の利益に合致し、国民の正しい投資啓蒙になっていけば、多くの個人投資家にとって、非常に頼りがいのある存在になります。業界内の浄化や消費者の利益を増大する競争が促進されるでしょう。

ひいては、日本人の投資力を向上させ、日本経済が競争力のある金融力を持つことにつながれば、すばらしいことです。ローコストが魅力のネット証券で孤独な戦いを挑むのも一法ですが、頼れる専門家を利用する金融機関の利用も一つの方法です。

消費者の方には、多様な選択肢が与えられていることを認識してほしいです。そのうえで、最善の選択をされることをおすすめします。
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