成長を期待される新興国
神秘と大自然が取り柄だった新興国にもグローバリゼーションの影響で、経済発展と個人消費の拡大が明らかになってきた。 |
影響力の大きい国際会議としてG7が有名ですが、今ではG20が幅をきかせています。G7以外のG20参加国は新興国のシンボルといえます。具体的には、アジアの中国、インド、オーストラリア、韓国。中東のサウジアラビア。欧州のロシア、トルコ。中南米のブラジル、アルゼンチン、メキシコ。そして南アフリカです。G20以外を含めた新興国グループを以下に表で示しました。
投資対象として注目される国々(2009年3月時点) |
新興国が投資対象として期待されるワケは、飛躍的な成長が期待される国々だということ。豊富な資源を持ち、安価な労働力が豊富にある国の成長は長続きすると予想できます。また、経済発展を背景に外貨準備高が急増しているのも新興国の特徴です。
新興国に注目するいくつかのワケ
・拡大する新興国のGDP世界に占める新興国の経済規模は1992年の13%から22%へ伸びています(GDPベース)。
・安価な労働力と増え続ける人口
新興国の人口は世界の85%を占め、そのピークは30年以降に来るといわれるほどに人口増加が見込まれています。人口増加は労働力の供給と個人消費を促がす好材料です。
・豊かな自然資源
鉄鋼生産、石炭埋蔵量、小麦生産量、原油生産量など各種資源において世界の中でも新興国は優位にいます。
・増加する外貨保有
新興国の外貨準備高は世界の77%を占めています。新興国の中央銀行が外貨を保有しているということも大きなアドバンテージです。なぜならば、政変や急激な経済変動で海外から流入していた投資マネーが引き揚げられるようになっても、為替介入によって自国通貨の価値を防衛することができるからです。
・成長と共に切り上がる新興国通貨
新興国に投資する隠れた魅力は長期的な為替差益への期待です。経済成長を遂げる国の通貨は高くなっていきます。たとえば日本円が1970年の360円から9年で半分の180円になったようにです。つまり新興国通貨建ての金融資産を持つことが大きな潜在力に直結します。
・開かれる新興国通貨の市場
また、多くの新興国通貨は変動相場制に移行し、将来の危機の可能性は減少しています(中国元はまだ開かれた通貨とはなっていません)。
ここまで新興国に投資する魅力をご案内してきましたが、さらに新興国債券(エマージング・ボンド)にスポットライトを当てるワケは次のページで!