「複利」で増やす場合、2つのポイントが増え方を左右します。1つは「利率」であり、もうひとつは「時間」です。
「利率」が高いほうが有利に増える、というのは誰でもイメージできることでしょう。高い利息はさらに高い利息を生んでくれます。
しかし、もっと重要なのは「時間」です。先ほど説明した雪だるま効果は時間が経てばたつほどぐんと有利になるのです。小さな雪だるまより大きな雪だるまを転がすほうがたくさん雪がくっついてくるようなものです。
■401kは運用益がぜーんぶ非課税に!
ところで、401kにおける資産運用は「単利」でしょうか、それとも「複利」でしょうか?
401kは老後のための資金準備ですので、お金をおろすことができるのは原則として60歳になるまでお預けです。増えたお金は手元に届かず、また運用に回されることになります。つまり、「複利」で増やしていくしくみになっています。
401kでは60歳まで下ろせないわけですから、おのずと運用は長期間に及ぶことになります。さきほど説明した「時間」の面でも複利のメリットが生かされることになります。
さらに、401kで運用する場合、「利息、配当、運用益といった収益が非課税」になります。銀行に預金をすると利息がつきますが、この利息には税金がかかります。利息の20%が源泉徴収され、手元に残るのは80%でしかないのです。株式や投資信託の売却益も同様です。これが401kだとかかりません。収益が100%手元に残るのです!
しかも、手元にまるごと100%残った収益がさらに「複利」で増えていくとしたら、どうでしょう! かなり有利になるはずです。