子育てするなら、世帯で年収600万は必須!
まず「年収600万円」が必要な理由のひとつとして結婚して子どもを作るなら、やっぱり最低でもこれくらいないとしんどい、ということがあげられます。独身のときは400万円程度でひとりで暮らしていけても、結婚したあとはやはり500万円くらいないと二人で暮らしていくのはしんどいはずです。私の実感で言っても、ふたりで暮らすのがラクになるのは、やはり600万円を過ぎるあたりからだと思います。
共働きしているから400万円×2=800万円の年収がある夫婦も油断はできません。もし子どもができて育児休業をとれば年収はとたんに半分になってしまいますし、復職後はフルタイムでの仕事は難しくなってきます。単純にふたりで800万円とはいかず、700万円や650万円になってしまったりします。今まで800万円でゆったり暮らしていた分、生活もかなり切りつめないと大変です。
もちろん、子育てにも何かとお金がかかります。夫婦だけで暮らしていたときには少し貯金する余裕があった家計も、子育てを始めると余裕がなくなることが多いようです。また、子育てを始めたら避けて通れないのが学費の問題。たとえば高校・大学に納める7年間の学費はトータルで約970万円という調査もあります(国民生活委金融公庫総合研究所調べ)。小学校から私立に通わせたいのならもちろん、この倍以上を考えておかなくてはいけません。子どもを2人育てれば家が一軒建つくらいのお金がかかるということです。
それでは、年収がどれくらいあれば子育てや教育費をやりくりするのにちょうどいいのでしょうか。教育費が家計を圧迫する状況がよく分かる資料として、連合が行った生活アンケート調査を紹介します。「年収●万円ではやりくりできない」という家庭と「年収●万円ではなんとか余裕がある」という家庭の割合が逆転する金額を見てみると、
30歳代前半……550万円
30歳代後半……700万円
40歳代前半……950万円
40歳代後半……1000万円以上
という結果になりました。要するに「最低でも600万円」ないと子育ても大変、ということです。特に学費がかさむ40歳代以降は夫婦の合計で1000万円欲しいという数字です。600万円はあくまで最初の目標であり、最終的にはもっと年収を増やしていく必要がある、というわけです。
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