メカニズムを理解できるもののみに投資する
相手の話に素朴な疑問を感じ、いろいろ質問してみよう |
■「確実に儲かる」はウソ!?
例えば赤の他人があなたの家に電話してきたり訪問してきたりして、「これは確実に儲かります」と言ってきたとします。まず「確実に」と言った時点でアウトです。なぜなら、投資である以上、確実なものなど存在しないからです。
また、「元本保証」という言葉も曲者です。元本保証がうたえるのは、国の後ろ盾がある預金商品や国債、その他債券を中心としたファンドくらいでしょう。通常の投資商品は「元本確保型」などと表現し、「保証」と言うことはできません。
■「あなたはやっているのか?」と聞いてみる
「そんなに儲かるのなら、なぜあなたはそれをやらないのか」と聞いてみてください。できないというなら、その根拠を詳しく聞くことです。その道のプロなら、法律で規制されていたり内規で制限されていたりする場合を除き、やらない理由は本来ないはずです。
なぜなら、その業界にいる人間ほど、おいしい情報にありつけるのは、どこの世界も同じですから。不動産だって、本当に高収益な優良物件は、業者が自分で買っています。当たり前ですよね。
■「あなたはどのくらい儲かったのか?」と聞いてみる
実際にやっていると言う場合は、具体的に、何をいつからやっていて、いくら儲かったのか、どうやって儲けたのかを聞いてみてください。「個人的なことだから」とお茶を濁す人はまず信用できません。自分が儲かっていないのに人に勧めるというのはあり得ません。
■「なぜ儲かるのか?」と聞いてみる
その話が、どういうメカニズムであなたに収益をもたらすのかを聞いてください。いったい何を原資にそんな高利回りが実現できるのか? それは経済合理性にかなった仕組みになっているのか?
冷静に考えると、ほとんどのいかがわしい儲け話では、「そんな利回りはどう考えてもあり得ない」ことを見抜くことができます。それを見抜くのに、高度な知識や頭の回転の速さなどは必要ありません。ただ、普通の金銭感覚で冷静に考えることができれば良いのです。
■前提条件を聞いてみる
それらの儲かる話は、なんらかの仮定や前提を元に話を進めているはずですので、それが何なのか聞いてください。例えば株を組み込んだ投資信託などは、企業業績の向上や景気拡大などで株価が上昇することを前提としていますが、なぜ株価が上昇すると言えるのか、逆に振れる可能性はないのでしょうか。
例えばネットワークビジネスも、「仮に1年間に会員を○○人集めれば年収△△万円」という前提条件付きで勧誘するわけですが、それが実際に実現できるかどうかはわかりません。トップのディストリビューターだけでなく、他のディストリビューターの実態を知ってからでも加入するのは遅くはありません。
■リスクと回避方法を聞いてみる
当然のことながら、どういうリスク要因があるか、その回避方法は本当に合理的なのかも確認しましょう。
つまり、最も大切なことは?→次ページへ