反常識で思考してみる
東南アジアのリゾート地でテロが起こったとき、その直後から観光客が激減したそうです。多くの人が怖くなって旅行を控えたから、ということは想像に難くありません。しかし私の知人は、イラクのような常に政情不安国でない限り、実はテロ直後が最も安全だと豪語し、直後に旅行に行きました。
彼曰く、テロ後は厳戒態勢が敷かれて警備が厳しいため犯罪も起きにくい。テロには準備が必要なので、次のテロ発生には時間がかかる。だから最も安全なのがテロ直後であり、しかも旅行代金も劇的に安くなっているのでお得である、という主張です。
ジェットコースターの脱輪事故を起こした遊園地が、先日営業を再開したそうです。新聞記事には一般客のインタビューが掲載されており、「怖いので、しばらく様子を見てからにしたい」「時期尚早。今はまだ不安」という声が圧倒的でした。
しかし彼の考えを借りると、逆に今こそ最も安全に遊べる時だ、ということでしょう。なぜなら事故直後の開園のため従業員は緊張しており、安全点検や安全確認を怠らないからです。しかし時が過ぎると、従業員も入れ替わったり、気がゆるんだりするかもしれないことを考えると、今を避けてしばらくしてから行くのは、平均的でリスクが高いと彼は言うかもしれません。
そんな彼は、自身で興した投資顧問会社で大きな利益をあげています。投資で連勝している彼の裏側には、こういう反常識思考が寄与しているのではないかと私は感じています。
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