学び方の学び方は、実は誰も教えてはくれないのです。 |
プログラミングに王道なし!
Javaなどのプログラミング言語を勉強しよう!という人はずいぶんとたくさんいます。が、その中の結構な割合の人が「挫折した‥‥」というのを耳にすることがあるでしょう。プログラミングって、そんなに難しいの? じゃあ、自分には無理かも‥‥。と考えている人も多いんじゃないでしょうか。
プログラミングは、確かにちょっと難しいところはあります。が、別に「頭のイイ専門教育を受けた理系出身者でないと無理」なんてわけではありません。コンピュータの世界では、「難しいことまで知っている人が偉い」みたいな風潮がありませんか? そのせいか、「この程度もわからないのはダメだ」といわれたり、思い込んだりすることが多すぎる気がします。
別に、「ここまで理解できないとダメ!」なんてものは、プログラミングにはないのです。それに、今、わからないと思ったことも、あれこれ勉強していくうちにいつの間にかなんとなくわかっていた、なんてこともあります。重要なのは、今すぐ理解できないことにぶつかっただけで、簡単に「ダメだ、落ちこぼれた」と思わない、ということ。そして「すべてわからないとダメだ!」なんて思わないこと。
この世に完璧な人間なんてメリー・ポピンズぐらいしかいません。「わからないことがある」のが当たり前。何よりもまず、そのことを頭に入れて、肩の力を抜いて始めることが大事ですよ。
こういうやり方は失敗する?!
それでも、多くの人はプログラミングを始めて「ダメだ‥‥」とあきらめてしまったりします。それは、何が原因でしょう? 思うに、「アプローチを間違えた」ということではないでしょうか。プログラミングを始めるのに、「こうすれば、たいてい失敗する!」というやり方を考えてみましょう。
■友だちに教えてもらう
もっとも着実に失敗できるアプローチですね。なぜって? それは、あなたにいい友だちがいないから‥‥ではありません。その最大の理由は「人に教えるというのにはテクニックがいる」からなのです。
プログラミングというのは専門的な知識がたくさん渦巻いている世界です。その世界に長くいる人には、「これは普通の人にはわからない用語なんだ」ということを忘れてしまっているものです。また、そうした専門的な知識を一切使わずに専門的なことを説明するというのは、かなり高度な技術が必要なのです。
このため、そうした技術を持たないあなたの友だちが説明する言葉は、なぜかあなたには理解不能なぐらい難しいものになるでしょう。まぁ、最初の数時間ぐらいはお互いに注意してできるでしょうが、いずれどちらかが(あるいは、どちらも?)癇癪を起こすのは目に見えています。「教える」というのは、とても大変なことなんですよ。
■入門書を読んで覚える
これも、実は案外とリスクの高い方法なのです。なぜって? それは、世間で出回っている書籍の多くが、入門書としてはとてもわかりにくいものだからです。
入門書を書いている人の多くは、コンピュータの専門家ではあっても文章の専門家ではありません。先ほど「人に教えるのには技術がいる」といった言葉は、この場合でも同じです。専門的な言葉を駆使して難しいことを説明するのは得意でも、そうした用語を一切使わずにアマチュアでもわかるように説明するのはとても難しいのですよ。もちろん、中にはすぐれた入門書もありますが、なかなか最初のうちは「これがベスト!」ということはわからないものです。
そしてもう1点。多くの人はこうした書籍を買うと「読めばできるようになる」と勘違いしてしまうのです。そう、勘違い。なぜなら、こうした本を読んだって、プログラミングができるようには絶対にならないからです。
プログラミングは、知識ではなく経験の世界です。いくら命令をたくさん覚えても、それだけでは何もできないのです。実際に覚えた命令を使ってさまざまなプログラムを作っていく中で、少しずつ覚えておくものなんですよ。
ですから、本を読んだ「だけ」でできるようにはならないのです。読んだら、そこに書かれているプログラムを自分で書いて動かしてみる。そういう「ひたすら自分で試していく」という取り組み方をしない限り、プログラミングを覚えることはできないといってよいでしょう。「読むだけ」ではダメなんですよ!
ライターでもあるガイドが最近書いた入門書。「わかりにくいダメな入門書」の例というわけではありません(多分)。 |
■パソコン教室で覚える
中には、どこかで教えてもらえばいいだろう‥‥と考える人もいるかもしれませんが、これも難しいものです。なぜって? 普通のパソコン教室では、プログラミングなんて教えてくれないからです。そう、世間ではプログラミングをやるということは、既に相当なレベルの人なんだからパソコン教室でもないだろう、ということなのでしょうね。
もちろん、プログラミングを専門に教えるスクールなどもあります。そうしたところではかなり本格的に学ぶことができます。ただし、それなりに費用がかかるのは覚悟しておきましょう。