夏のアウトドアの楽しみに、虫取りがあります。昆虫採集ですね。昆虫が大好きな人には堪りませんが、虫嫌いの人にも堪らない季節です。ハエ一匹飛んだだけで、「ひ、ひえ~っ」と叫び声をあげてしまう、しかも男の人を僕は知っています。けれど僕らの年代の人はたいてい子どものころ、夢中になってトンボやカブトムシを探し、追いかけて夏休みを過ごしていたのではないかと思います。今回は昆虫採集のお話です。あの頃を懐かしみ、かつ、子に孫に、古きよき虫取り遊びを受け継いでいきましょう!
毎日開催、クワガタ・カブトムシハンティング!
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虫取りといえば王様・カブトムシ狙い!ボクの住む河口湖の夏では、彼らに毎日会うことができます |
近頃は少し様相が変わって、バーチャルな世界での虫人気がすごいのだそうですが、やはり夏には本物をお勧めしたいですね。アウトドアの魅力は、本能的な採集と狩猟に触れて心も体もワクワクすることだと思っています。虫取りはこの二つの本能を満足させてくれる、最適なアクティビティーです。今回は僕が住んでいる富士山のふもと、河口湖の森の中にやってくる虫たち、主にクワガタやカブトムシについて、その生態や捕まえ方についてお話します。
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夜な夜なうごめくカブトムシ。闇夜でも目を凝らせばそこかしこに見つけられます |
森と湖の楽園では、夏休み中ほぼ毎日クワガタ・カブトムシのナイトハンティングツアーを行っています。やつらは夜行性ですので、まれに昼間も樹液の出ているところに居ることもありますが、たいていは木の根元の腐葉土の中か木の洞、葉っぱの陰などで寝ています。
夜から朝にかけて、森を歩くと結構簡単に見つけられます。針金の先を少し曲げた道具を作り、洞や木の隙間にそっと入れてみるとコクワガタなどが潜んでいれば、ガサゴソ動くのがわかります。傷つけないように丁寧にかき出しましょう。
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カブトムシの活動時間は夜。仕込みは朝で、収穫は夜、一日かけて楽しみます |
昼のうちに樹液が出ているナラやクヌギの木を見つけておくと良いでしょう。見つけた樹木に飼育用に売っているゼリーや、黒砂糖、蜂蜜などを煮詰めた汁を塗っておくと、夜そこにたくさん集まってなめていることがあります。酒や酢などを塗ったほうが良いとも言われていますね。
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光に寄ってくる習性もウソのように正確。飛んで火に入るなんとやら、です |
また、光に集まってくる習性があるので、駐車場の外灯や入り口看板のライトにえらく集まってきます。光りに酔って朝まで過ごしたカブトムシなどは疲れ切ってネグラに帰らず、ボーッとしてるのでホイホイと拾い集めることができます。暗い森の中でライトを白い布に当てていても飛び込んできます。が、クワガタやカブトムシだけでなく、蛾も多く飛んできますので気をつけましょう。元気な人は、朝の散歩がてらにナラやクヌギの木に飛び蹴りを入れながら歩いていると、ポタポタ落ちてくるので、傘を逆さにして受け止めるといいでしょう。
次のページは、捕まえたカブトムシやクワガタとの付き合い方です。