釜山の地下鉄1号線で「梵魚寺」で降りバスに乗り換えると、そこには静かな木立の中に1300年の歴史を伝える梵魚寺がたたずんでいます。
緑茶をめぐる旅、第2回は緑茶を使った精進料理。
緑茶に関する記事は下のリンクから合わせてご覧ください。
■韓国・伝統茶芸体験の旅
■第1回 優雅な蓮茶の休日
さて、今回は梵魚寺でいただいた精進料理の様子と、日本で家でぜひ作っていただきたいお料理をご紹介いたします。
お堂でいただく精進料理
金色のお釈迦様がいらっしゃるお堂の中に並べられたなべの中には色とりどりの目に鮮やかな美しい料理が品よく入れられています。
その料理を食べられる分だけ、普段僧侶が使用している食器によそり、料理をいただきます。
精進料理なのでもちろん肉や魚は一切使用していません。しかし、おだしもしっかりしみこみ、食べていても精進料理を食べているというような気がしません。
通常梵魚寺の中では精進料理をいただくことはできません。今回は、特別にお願いしてこの体験をさせていただきました。
お料理を見て!
右の写真がお料理を盛り付けたものです。
このお膳はサンと呼ばれる一人用のお膳。
そして、利用しているどんぶりはちょうど重ねることができ、最後に大きなどんぶりの中に全部入ってしまう僧侶が料理のときに使う食器だそうです。
まず、写真左下がおこわ。お豆が一緒に炊き込まれていて塩味がします。また、ご飯には少量の緑茶が入っており、ほんのり茶色身を帯びています。
そして写真右下が、おつゆ。緑茶葉と山菜に塩とほんのちょっとのしょうゆで味がつけてあるだけですが、さっぱりとした味としんなりした山菜の風味がマッチしています。
写真右上が、あえもの。ヤマゴボウを唐辛子であえてもの、ゴマであえたものです。シャキシャキとした歯ごたえがたまりません。
そして左上がチュクスンポックム。唐辛子、ねぎ、たけのこをごま油で炒めたものです。
どれも、ほんのりとした味で素材の風味を生かしています。
お料理は、自分が食べられる量を、お椀によそりいただきます。残すことはご法度!最後まできちんと食べる・・・これは仏教の教えでもあるのです。
左の方が、この料理全部を作ってくださった尼僧、ホンスンさんです。全部の料理を何日もかけて下ごしらえをしてくださったと聞いて手間と心のこもったおもてなしに感激!
ご本人はテレビで精進料理のお話をしたり、緑茶を使った料理の本を出版なさったりとご活躍です。
さて健康にいい、精進料理を家庭で作ってみませんか?
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