フィレンツェの予約困難系代表 Buca dell’Orafo
フィレンツェには、トラットリアやリストランテの名称に「BUCA(穴)」を冠したお店が多い。それらのお店は、フィレンツェによくある細い路地裏の1階というよりやや半地下にあり、地上からちょこっと下に降りる感じが「穴倉」っぽくもあり、歴史的に理由があるのかどうかは、また調べたいなと思いますが(←ホントか?)、まあ、フィレンツェ人が集う穴倉・・・なんだか美味しそうじゃあありませんか。
ポンテ・ヴェッキオ橋からウフィツィ美術館の間にあるブーカ・デッロラフォ。観光のメッカにあるのに穴場度高し。「オラフォ」とは彫金師のことで、この店の入っているパラッツォはオラフォ職人の仕事場がたくさんあったことから、そう名づけられた。かつては職人御用達の食堂だったのだ。 |
ここ、ブーカ・デッロラフォもそんな穴倉のひとつ。ポンテ・ヴェッキオ橋から目と鼻の先のガッレリア(トンネル)にある小さな小さな穴倉リストランテです。こんな観光地のドドドドど真ん中にあるにもかかわらず、観光客ずれしていないのが不思議なくらい地元客率の高いお店。それもそのはず、ここでは毎日食べたくなるような美味なるトスカーナ料理が食べられるから。
書体に歴史を感じさせる店の看板、映画館からもらってきたという椅子が置かれた店頭からすでに「美味しそう」な香りがしますが、中に一歩入れば、小さな店に充満する地元客の熱気に「これはホントに美味しいゾ」と確信します。ほんの40席しかない穴倉は、地元風のお客さんでぎっしり。「ああ、こういうところで食べたいのよ。」といった一食入魂の皆様、さあ、いざ行かん!
おばあちゃん直伝?!トスカーナ料理に目からうろこ
オーナーシェフのジョルダーノさん(チーズを担いでる方)は、陽気で気さくな下町系フィオレンティーノ。 |
「12人家族で育った僕の基礎は、おばあちゃんの料理なんだ。いつも、あの子供の頃に食べた料理をイメージしてるよ。」と語るオーナーシェフのジョルダーノさん。とはいえ、こちらの料理は「素朴な家庭料理」の粋をはるかに超えて、料理人としてのセンスをパリッと感じさせてくれるプロの料理なのです。
厳選した「トスカーナの季節の食材」を使った料理の数々は、「く~旨い!」。一度に全部のメニューは食べられないし、また明日も来ます。といった感じで、全部食べてみたくなる程魅力的。
高級なトスカーナ料理もあれば、肉肉肉、豆な素朴なトスカーナ料理もあるフィレンツェ。ここは、気さくなガッツリしたトラットリアの趣もありつつ、それでも料理はさすがプロの味が楽しめるリストランテでもあり、食事の回数が何度もあるわけじゃない旅行者には、ココに行けばトスカーナのいいところがまとめて味わえるってことで、非常にオススメ。なわけです。
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