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田口ランディ著『縁切り神社』の舞台・安井金比羅宮へ ちょっと珍しい?!縁切り神社

安井金比羅宮は「悪縁を切り、良縁を結ぶ」が御利益。田口ランディの小説『縁切り神社』の舞台です。物語では、男女の別れを名指しで願う絵馬が多い、怨念うずまく神社のように描かれていますが、果たして実際は?

執筆者:梅津 真理


安井金比羅宮は「悪縁を切り、良縁を結ぶ」が御利益。人気作家・田口ランディさんの短編小説『縁切り神社』の舞台にもなりました。物語では、男女の別れを名指しで願う絵馬が多い、怨念うずまく神社のように描かれていますが……果たして実際のトコロはどうなんでしょうか?

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1.田口ランディ著『縁切り神社』の舞台……1p.
2.縁切り縁結び碑をくぐって祈願……2p.

1.田口ランディ著『縁切り神社』の舞台

縁切り神社
『縁切り神社』 田口ランディ 著
幻冬舎文庫 520円(税込)
詳細・購入はココ⇒縁切り神社
田口ランディさんの短編集の表題作『縁切り神社』は、京都を旅する主人公・水野季実子が、安井金比羅宮へ偶然迷い込むところから始まります。

そして、奉納されている多くの絵馬の中に「水野季実子と深田拓也の悪縁が切れますように」と、自分と元カレの縁切りを願った絵馬を発見してしまいます。ゾッとした季実子は、元カレの拓也に電話をかけるのですが……といった物語。

さて、この小説の舞台になった安井金比羅宮は、東山区に実在しています。物語では、「○○(男性の名前)と××(女性の名前)の縁を切って欲しい」とフルネームで縁切りを祈願する絵馬がたくさん奉納されている、という設定になっていました。

安井金比羅宮
▲願い事が書かれた多くの絵馬
実際はどうなのでしょう?――先日、安井金比羅宮へ行ってみました。境内には、おびただしい絵馬が奉納されていました。その内容は確かに、男女の縁切りを祈願するものをはじめ、「隣の△△家との悪縁を切って欲しい」などといった、特定人物を名指しで祈願するものもありました。

しかし、そればかりというワケでなく「○○病との縁が切れますように」「借金との縁が切れますように」「禁煙が成功しますように」といった病気・事故・借金・ギャンブル関係の縁切り祈願や、ただ漠然と「悪縁を切って、良縁を結んでください」といった絵馬も。むしろ私は、こっちの方が多いように感じました。

安井金比羅宮
▲本『縁切り神社』の表紙になっている場所。御札がいっぱい!
また境内には、願い事を書いた御札がビッシリ貼られた巨石が。こ、これは……『縁切り神社』の表紙になっている場所ではありませんか! 

これは、縁切り縁結び碑と言い、これをくぐって祈願するのだそうです。私も実際にやってみました。詳しくは次ページで。


【2ページ目】は「縁切り縁結び碑をくぐって祈願」について
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