能力があるのになぜと悩むYさん(30代前半)
沖縄移住がうまくいかないのはなぜ? |
仕事は店舗のプロ販売員です。なまじ能力があるため先輩たちに頼らない。というか「自分には能力がある」ことを職場の同僚や経営者にアピールする。売り上げはダントツなので同僚に指図すらしてしまう。当然、職場の店長や同僚たちと良い人間関係を築けない。
結果、前からいた店長や従業員に「あの人とはやっていけませんので、私たちは辞めます」と言わせてしまう。
これが本土ならば「利益」をたくさん上げてくれる従業員を取ります。しかし、ここは沖縄! 人間関係重視です。「みんなで助け合ってやっていこうね」という社会です。同僚はライバルではありません。互いに支えあう仲間です。経営者は、Yさんのほうを切ります。
Yさんは、本土でならばそつなくうまくやっていける能力の高い人材です。厳しい経営環境のなかで、いかに会社に利益をもたらすか(すなわち個の利益)の競争に勝ち抜いてきただけに、違う価値観で社会が動くことを理解できないようです。
性格的に問題ありだけど重宝されるN子さん(30代後半)
ごく自然に人と付き合えるならば沖縄移住は大丈夫♪ |
ところが、N子さんは超~がつくおしゃべり♪ 悪気はないのですが、会話のキャッチボールができない。そのため、地域のおじさんたちから「みんなの話をよく聞け」などと説教されています。怒られて泣いたこともあります。ポジティブ志向のN子さんは、自分を反省しつつ、また怒られてを繰り返しながらも、地域での人間関係は良好です。
まだ仕事が決まっていないN子さんを、みんなが心配しています。本人は働こうと思えば働けるんだけど、沖縄でサラリーマン的生活を送りたくないとのこと。「ビンボーでもいいから自分で時間をコントロールできる仕事をしたい」という彼女。今は移動屋台に意欲を燃やしています。
「おーい、Nちゃん。これ手伝って」
地域の人たちに重宝されているせいか、彼女は毎日元気に走り回っています。私の経験によりますと、こういう風な人間関係を築けたら、もしN子さんの仕事が決まらず金銭的に本当にヤバい状況となったしても「家賃が大変だろう。うちにおいで」とか「あそこの仕事を紹介するよ」など、必ず救いの手が伸びてきます。これが沖縄です。
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