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日本一の消費を誇るポーク缶とツナ缶

沖縄県民の缶詰消費率は全国トップクラス。ポーク缶やランチョンミート、コンビーフなどの輸入缶詰は、暮らしに欠かせない食材として県民から認知されています。しかも本土よりずっと安いのだ!

執筆者:鈴木 雅子


本土から来て一番驚いたこと、それはスーパーマーケットでした。陳列されている食材がかなり違うのです。もちろん、地方には地方の食文化があり、例えば関東と関西、都市部と地方では食材の種類も違って当たり前。

だけど……、ここまで違うか沖縄は!
私はすっかり感動してしまいました。

■ 沖縄県民は缶詰が大好き!

沖縄県民の缶詰消費率は、全国でトップクラス。ポーク缶やランチョンミート、コンビーフハッシュなどの輸入缶詰は、暮らしに欠かせない食材として県民から認知されています。

しかも、本土よりずっと安い! もちろん、日本の缶詰を代表するツナ缶だって負けていませんよ。ツナ缶の消費量が日本一だって、知っていましたか?

このように沖縄では缶詰をよく利用します。高温多湿の亜熱帯という気候的な問題もあり、保存性にすぐれた缶詰が家庭での常備食品になっているようですね。

■ なぜ、こんなに安いのかしら?

移住する前、私は沖縄に行くたびにスーパーマーケットに突入して缶詰類を買い漁り、宅急便で自宅に送っていました。

本土では割と高価な商品ですが、沖縄では、スーパーマーケットの特売商品として集客効果を発揮しています。

新聞に折り込まれたチラシの特売価格をこっそりお教えしましょう! デンマーク産のチューリップポーク(340グラム)が、なんと178円! チラシには「お1人様各1ケース」とあります。

家庭の必需品であり、しかも保存が利きますので、お客様が大量にお買い求めになるんですね。以前私は、オバアが3ケースも購入して自転車にくくりつけているのを見ました!

ホーメルのランチョンミート減塩(340グラム)は148円です。同じくホーメルのコンビーフハッシュ(Sサイズ)が68円。そしてオーストラリア産「メイファー」のストウ(454グラム/ビーフと野菜)は178円。キャンベルだって、特売のときは1缶60円前後で売られています。

■ うーむ。やっぱりチャンプルーですか…。

沖縄県民がこれらの缶詰をどのように調理するかといいますと、やはり「チャンプルー」でしょう。家庭の数だけチャンプルー料理があるといわれるほど、暮らしに根付いたお料理です。

トーフ(豆腐)チャンプルーにフー(麩)チャンプルー、ソーミン(素麺)チャンプルー、ゴーヤチャンプルー……。これらにポークやツナ缶をよく使います。

しかもポーク缶は、朝の食卓にも登場します。スライスしてじっくりと焼き、油を落としたポークに、卵料理を組み合わせて食べるのです。それに、アメリカ食に慣れた沖縄のお年寄りは、お茶よりもコーヒーを好む方が多いようです。

■ ポーク卵で超元気!

日本のお年寄りは肉類が苦手で、あっさりしたものを好むとよく言われますが、沖縄は例外。ポークとスクランブルドエッグを組み合わせた「ポーク卵」は、大衆食堂の定番です。

沖縄のオジイ、オバアが超元気なのは、たんぱく質たっぷりの食生活に起因しているのかも知れませんね。そういえば、ピザとコーラが大好きというお年寄りも多いなぁ~。

■ え? ポーク缶でおにぎり?

さて、割と新しいメニューなのですが「ポーク卵のおにぎり」をご存知ですか? ポークと卵焼きをご飯でサンドウィッチ状にして海苔で巻いたものです。今ではコンビニの定番メニューになっています。

もともとはハワイで考案されたらしいのですが、この、日本とアメリカが融合したようなニューバージョンおにぎりを、沖縄人がほっとくはずはありません。沖縄的な軽食としてみんなに愛されています。

沖縄においでになったら、ぜひスーパーマーケットを見学してみてください。思わぬ掘り出し物に「ニッコリ!」しちゃうかも知れませんね。

◎スーパーマーケットサンエーの店舗案内
◎スーパーマーケット琉球ジャスコの店舗一覧
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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