夏の日本海側は、ウニ漁真っ盛り。札幌っ子も車を飛ばし、積丹方面にウニ丼を食べに行くのが、夏のお約束になってます。北海道のウニの中でも、市場関係者が絶賛するのは【礼文(れぶん)島産】と【利尻(りしり)島産】。北海道一ってことは、日本一旨いってこと。最果ての島で出会った夏のお宝・ウニをご紹介しましょう。わざわざ食べに行く価値あり!ですよ。
ウニの基礎知識→ウニのリポート礼文編→利尻編
※店名は2P、3Pに紹介しています。すぐにご覧になりたい方は、上記から次ページ以降にお進みください。
●○●ウニの基礎知識●○●
本題に入る前に、ウニのお勉強から始めましょう。
Q.ウニは何を食べてるの?
A.昆布など海藻を食べて育ちます。食べる昆布の質が良いほど、ウニの味も良いワケです。ウニの殻を割ると、トロトロになった未消化の昆布が出てきたりします。ちなみに、ウニの身と一般的に呼ばれているのは、生殖巣のこと。
Q.じゃ、利尻・礼文の昆布も良質ってこと?
A.利尻と礼文で採れる昆布は【利尻昆布】と呼ばれ、北海道産の中でも最高峰。肉厚で味が良く、清澄なダシが取れます。天然昆布の大半は関西の高級料理店で使われているのだとか。利尻では天然昆布の漁が今月15日から始まり、浜辺では立派な昆布を天日干している光景が見られます。
Q.北海道で獲れるウニの種類は?
A.トゲが長いキタムラサキウニ(浜言葉でノナ)と、トゲが短いエゾバフンウニ(ガンゼ)が主流。もっとも高値で取り引きされるのが、ガンゼ。鮮やかなオレンジ色をした大ぶりの身は、甘みが強いのが特徴。ノナはガンゼよりもすっきりした甘さで、身は黄色っぽい。
Q.ウニってどうやって獲ってるの?
A.ウニは浅海の岩礁域に生息しているので、1人乗りの小さな舟で出漁。海中を覗き込むガラス箱(=箱眼鏡、水中眼鏡の箱版)を口にくわえて、柄の長いたも網ですくい獲ります。早朝に出て、わずか1~2時間で漁は終了します。
Q.ウニの旬って?
ウニはお盆までが美味。一番おいしいのは7月下旬という話も。お盆を過ぎると産卵期に入るため、身が緩み味が落ちる。ってなワケで、日本一のウニ丼を食べるなら、まさに今が旬!
●○●ウニの島へのアクセス●○●
まずは、場所を押さえておきましょう。利尻・礼文ともに、日本のてっぺん・稚内市の西側に位置する小さな島です。札幌から稚内までは特急で約5時間。稚内からはフェリーで各々約2時間で到着。本州方面から行く場合は、羽田~稚内の直行便を利用したほうが時間的にはラクですね。