ありそうでなかったFMラジオ
今回の第5世代「iPod nano」には、iPodシリーズにありそうでなかった「FMラジオ」が、初めて搭載されました。FMラジオ機能欲しさに、iPodを諦めていた人には朗報でしょう。受信帯域は、日本に加え、アメリカ、アジア、オーストラリア、ヨーロッパに対応していて、切替可能なので、世界中、どこへ行っても利用できそうです。
チューニング操作は、クリックホイールで周波数を任意に変更できるほか、スキャン機能で受信できる局を素早く見つけたり、さらに登録も可能です。一度登録すれば、次回からは、曲をスキップする要領で、局の選択ができます。
特に、スキャンは素早くて正確なのが印象的で、あちこち出張にでかけ、その場で受信できる局をパパッと探すような用途に適しているでしょう。
表示は、デジタル数字と、アナログラジオ風の目盛で表示され、登録した周波数に印も付くので、視認性が高く、操作性は非常に良好です。感度もまずまず良好で、機能や操作性を含め、実用的に感じました。
特筆すべきは、FMラジオにも面白機能! 「ライブポーズ」機能は、ラジオの受信を始めると自動的に録音を開始し、一時停止風に使ったり、遡って聴き直ししたりできる、いわばタイムシフト機能。通勤や通学では、売店での買い物などで、時々音声を止めたい場面も多いでしょうから、気の利いた機能に思います。メモリー内蔵で録音機能を活かした好機能と言えそうです。
スピーカー内蔵
今回の第5世代「iPod nano」には、先代で搭載していなかったスピーカーを搭載しています。ビデオ撮影機能の搭載に伴い、複数人数で同時に映像を見るようなシチュエーションを想定しての事でしょう。このスピーカーは、もちろん音楽も聴くことができ、曲を転送後、内容を確認したい時や、ちょっと音楽を聴きたい時に重宝します。筆者鴻池的には、ビデオ撮影よりも有り難いくらいです。
音量や音質は、付属イヤホンを接続して音量を大きくしたきに「漏れ聴こえる」ような程度ですが、スピーカーが無いより便利と考えれば、許容範囲でしょう。
因みに、FMラジオはイヤホンケーブルがアンテナになり、また、必ずイヤホンケーブルを接続していないと受信できない仕様になっています。FMラジオに限っては、本体のスピーカーが利用できない事になりますが、この際は、イヤホンを接続して「漏れ音」を利用するのも一案でしょう。