旅館/宿・旅館関連情報

「赤瓦の宿ふくぎ屋」に泊まる。(3ページ目)

ニッポンの田舎に泊まろう<第2弾>。ふくぎ林に守られながら赤瓦の家々が建つ「渡名喜島」(沖縄県)の貸し民家に泊まる。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

ふく木食堂の献立は、完全地産地消。

ふく木食堂
フットライトの道をふく木食堂まで散歩。

渡名喜島では島を満喫するために、数日間、滞在することをおすすめします。滞在中の日中は、のんびり食材探しがおすすめです。
浜に行って、波打ち際で、はまぐりを掘りましょう。さんま切り身をエサに魚を釣りましょう。夏ならば、島の名物「もちきび」集獲の手伝いもいいでしょう。「もちきびご飯」は、沖縄ではメジャーなご飯。ふく木食堂でも食べられます。特に、渡名喜島のもちきびは「幻のもちきび」といって、店に並べたらすぐになくなる人気の一品だそうです。

ふく木食堂
島ならではの食事。完全「地産地消」の献立だ。泡盛は久米仙が置いてある。
さて、お楽しみの夕食。島の男たちが腕をふるってくれる、素朴で美味しい沖縄料理です。日中の釣果があれば、夕食に加わります。
今日の献立は、さかな汁(ミーバイ)、島らっきょう、島どうふ、天ぷら(島にんじん、浜ごぼう、ローニンアジ)、刺し身(ローニンアジ)、もちきびごはん、などなど。どれも美味しい!。
島を訪れた日は、月に二回やってくる大潮の日。深夜、つなぎ姿で潮の引いたサンゴ礁に出て、リーフ漁に連れて行ってもらいました。ヘッドライトに照らされる海には、エビ、カニ、島ダコ、そしてアオウミガメまで・・・。その夜、明け方まで、新鮮なタコを肴に夜が更けたのでした(希望者は事前予約)。

バッテリーカー
ひとり乗りのバッテリーカー。カラフルなレンタカーは宿泊料金に+1,500円で一日借りられる。時速25kmくらい出る。島一週には欠かせない足。港やふく木食堂で借りられる。
渡名喜島の朝は早く、6:30になると、公共広告機構のCMにもなった、子供たちの朝起き会があり、皆で村落の道路を掃除します。大正時代から続いている伝統ですって。エラいね、みんな。
渡名喜島を訪れる人には、ある約束ごとがあります。それは、「決して島にゴミを捨てないこと」、「島の花や石を持ち返らないこと」、「島じゅう文化財なので壊さないこと」。とっていいのは写真だけ、残していいのは思い出だけ、ですね。

久米商船
久米商船のフェリーくめ。久米島~渡名喜島~那覇を結ぶ。渡名喜島唯一の足。
戦後、2千人近くいた島民も、今は約5百人。ご多聞にもれず過疎化が進む村ですが、なんとなく、みなさん元気。その秘訣は、観光客に荒らされていないこの自然と文化と、仲のよいコミュニティがあるからなのでしょう。
ニッポンの田舎に泊まれば、素敵なニッポンが見えてきます。都会で荒れた心を癒すのに、こんな島はいかがでしょうか。



渡名喜島の観光情報サイト
渡名喜村役場
島の散歩~渡名喜島
久米商船
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます