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プラハのホテル散策マップ(2ページ目)

中世そのままの街並みを今も残し、多くの旅行者を魅了する街、プラハ。世界遺産の街を歩きながら、お勧めホテルをご紹介します。

執筆者:奈良澤 充

世界各国の旅行者で賑わうカレル橋

いつも旅行者で賑わうカレル橋。
さあ、いよいよプラハ観光最大のハイライト、カレル橋が見えてきました。カレル橋は14世紀後半から約60年かけて建造されたプラハ最古の石橋です。意外なことに、地元の人に「カレル橋の方向は?」とたずねてもなかなか通じません。地元の人はカレル1世のファーストネームから、”チャールズ・ブリッジ”と呼んでいるのです。

幅約10メートル、全長約520メートルの両側の欄干には、30体の聖人像が並んでいますが、そのうち何体かのオリジナルは国立博物館に飾られています。日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルの像は、旧市街側から左側5番目にあります。

昼間の喧騒がうその様な早朝のカレル橋。
日中にはお土産屋、路上ライブ、観光客で賑わっているこの橋も、早朝にはまた違った表情をみせます。旧市街側からの朝日でプラハ城やカレル橋は金色に輝いています。犬と散歩する地元の老人や、白い炉息を吐きながらオフィスに急ぐビジネスマンの影だけが昨夜に積もった雪のカレル橋に映っています。

 

マラー・ストラナ(小地区)へ

聖ミクラーシュ教会から眺めるマラー・ストラナ広場。
この地区は13世紀に多くのゴシック建築が建てられましたが、15世紀のフス戦争で一度壊滅しました。その後ルネッサンス様式の建物により再建され、18世紀にはハプスブルクの貴族が多くの宮殿を建設しました。今ではその多くの宮殿が各国の大使館として利用されています。

カレル橋の小地区側のたもとにあるホテルが、ウ・プシュトロスー。”3羽のダチョウ”というホテル名は、17世紀にダチョウを初めてヨーロッパに連れてきた帽子屋がこの建物に入ったことに由来しているとか。カレル橋観光後のランチ休憩にも便利なホテルです。

マラー・ストラナ広場にはこの地区のランドマーク、聖ミクラーシュ教会があります。(地元の人は”聖ニコラス教会”と呼んでいますが。)12世紀にベネディクト派が建てたゴシック建築でしたが、18世紀に改築され、現在のバロック様式になっています。天井のフレスコ画やボヘミアングラスのシャンデリアは訪れる者を圧倒します。

アーリア・ホテルの庭園と外観。
マラー・ストラナー広場のアメリカ大使館の隣に立地するのが昨年オープンしたばかりのアーリア・ホテルです。52室の客室のインテリアはすべて異なり、バッハ、モーツァルト、ベルンスタイン、ビートルズなどアーティストの名が部屋番号の代わりについています。数年後にこのブティックホテルは、プラハのみならず、世界を代表するホテルの一つになるでしょう。

 

プラハのシンボル、プラハ城

プラハ城のエントランス。
聖ミクラーシュ教会からさらに西へ進むと坂の勾配が徐々にきつくなってきます。このフラッチャニの丘にそびえるのが、ボヘミア王国権勢の象徴、プラハ城です。

今や観光客のアイドルになっている近衛兵の脇を通り過ぎ場内に入ると、高さ96.6メートルのゴシック建築の”聖ヴィート大聖堂”、16世紀まで使用された旧王宮、920年に建築された”聖イジー教会”、932年完成しボヘミア最古の修道院”ストラホフ修道院”など見どころはたくさんあります。その他に美術館や博物館など、すべてを完璧に楽しむのならば丸一日必要です。

 

プラハを賞賛する言葉は数多くありますが、その中に”北のローマ”という言葉あります。しかしながら、私はもしイタリアの都市にたとえるとするならば、フィレンツェに似ているような気がします。ポンテヴェッキオとカレル橋、ドゥオモと旧市庁舎など、もちろん規模や佇まいは異なりますが、歩いて廻れる街の大きさが、そこを訪れる旅人に何か安心感と愛着を抱かせるのでしょう。

プラハ。是非もう一度訪れてみたい街です。

 

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