1995年1月17日、阪神淡路大震災が発生しました。
その、数日前から地震発生の直前までの期間に、動物たちによる奇妙な行動が報告されていたのは有名な話。
最近では、北海道の2003年十勝沖地震でも、同様にペットや周りの動物たちによる奇妙で、異常な行動が報告されました。
動物たちの行動は、地震の発生となんらかの関係があるのでしょうか?
今回は、地震予知と動物についてのお話を致します。
ブリーダー達の動物救助
阪神淡路大震災が発生した頃、私は猫のブリーダーをしていました。ブリーダーといっても、いろいろなタイプのブリーダーさんがいますが、私の場合はキャットショー(猫の品評会)のジャッジを目指して勉強していましたので、その勉強の為に「ブリーダーもやっていた」という程度。20~40頭程度の小さなキャッテリー(猫舎)でした。
しかし、決していい加減な管理をしていたわけではありません。最近、動物虐待などのNEWSが多いのと、私を含めこれからお話しする仲間達も、利益を追求するブリーダーではなかったことを、ご理解いただくために、ブリーダーについて少しご説明をさせて頂きます。
希少な猫種は、血統資料を過去何代にも渡って調べなければ、簡単には交配させられません。手に入る限りの情報を集めたら、徹底的に調べあげます。そして、その血統を守りながら安全な回数だけ繁殖させ、必要ならば海外から数十万円の猫を輸入して、種の保存を目的とした繁殖に務めます。そうすることで、やっと血統書を作成する事が出来ます。
その時の、仲間達と多くの猫も、阪神淡路大震災によって被災しました。
皆、30頭や40頭の猫を抱えていましたので、自分たちの事で手一杯のハズなのに、医療技術や知識を駆使して飼い主の分からない猫や犬たちを保護し、救助していたそうです。
ブリーダーが語る、地震前の異変
彼等は一様に、「うちの子(猫)が、前日からおかしかった。」と、言っていました。
●変なところ(トイレ以外)でおしっこをした。
●いつも寝る場所で寝なかった。
●お気に入りのぬいぐるみを壊した。
など、通常とは違う行動をしたと聞いています。
「どれも」が、飼い主からすれば「絶対にするわけがない!」行動だったそうです。その為、「何かが起こる?」と、警戒していたという方もいましたが、ほとんどの人が、震災の後、皆で話していて気付いたそうです。
ただ、彼等の話を聞いた後に、私には一つの疑問が残りました。「誰でも気付く事が出来るような異変ではない。」と、思ったのです。愛情をもって家族の一員として暮らしている場合のみ気付く事が出来るような事で、毎日毎日見ていなければ分からないような事。愛情を注いだ飼い主のみに、危険を教えてくれたと言っても過言ではないでしょう。
しかし、気付くことが出来なければ意味がありません。みなさんも、大事なペットが普段ではありえない行動をしていたら、枕元にはスリッパと懐中電灯、非常持ち出し袋を用意してからベッドに入るなど、「もしかしたら?」と、警戒をしてみましょう。
では、一般的に言われていることはどのような事柄が、動物たちによる地震予知につながるのでしょうか?代表的なモノは以下の通りです。
ペットのこんな行動に要注意!
●愛犬が散歩に行きたがらなかった。
●いきなり騒ぎ出した。
●部屋の隅で震えていた。
●全ての金魚が同じ方向を向いて泳ぎだした。
●犬が、何かに怯えるように泣いた。
●猫がいなくなった。
上記のようなペットたちの行動の直後、地震が発生したという報告も沢山あります。次回は、ペットの地震予知についてもう少し科学的にお伝え致します。
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