防災/防災関連情報

七つ道具に入れるには危険すぎ! これを使用した犯罪者は苦しむ!?(2ページ目)

6月18日の「ATM爆発火災」「武富士強盗殺人事件」とガソリンを使用した放火犯罪が相次ぎ、模倣犯も増えています。しかし、結果は犯人の予期せぬ事態を引き起こしています。

執筆者:荒井 健一

今から十数年前、俗にいう若かりし頃の出来事です。後から考えれば「馬鹿なこと」ですが、オートバイでサーキット走行をする為に、少しでも目立とうと思って自分でバイクをカラーリングしていました。ガソリンタンクも塗装をする為に、バイクから取り外して自分の部屋に持ってきていました。純正カラーを取り除く「剥離剤」で処理をし、下地塗りのサーフェイサーの吹き付け塗装が終わったところで、休憩を取ろうと思いました。と、いうよりもタバコを一服です。

今ほどではありませんが、当時から私は仲間内でヘビースモーカーで通っていました。その為、塗装中にタバコを吸うことは日常茶飯事。慣れたものです。塗装中は埃が付くことを嫌い、部屋の窓を閉め切っているので、まず窓を開けて換気をしなければいけません。ヤニの切れた体は通常の換気では待ち切れません。扇風機を外に向けて「最強」で回して強制換気をし、臭いが少なくなると、待ちに待った一服タイム。

ほかの部屋で吸えばいいのでは? ごもっともな意見ですが、それでは駄目なのです。塗装面にムラ、ざらつきがないかを確認しながら、塗装器具に調合するための色を選びながらの一服。これが最高。ただし、この時はガソリンタンクの塗装なので、「馬鹿な男」なりにも気は遣っていました。とはいえ、内部のガソリンを抜いてからタンクに付いている給油口を取り外したので、それほど危険は無いだろうと思いましたので、タンスの上に「タンク」を移動して乾燥させることに…。これが大間違いの選択とは思いもしませんでした。

自分なりに最善だと思われる準備を終了し、塗装の臭いもいい具合に薄まってきたので、待ちに待った一服タイム。至福の時を迎える為に、愛用のジッポーを取り出し「点火」。

その時、信じられないことが起きました。「ボン」という鈍い音と共に、ジッポーを持った手から突然火柱が! さらに、その火はタンスの上に置いたタンクに向かって、一直線に空中を上っていくではありませんか。頭の中は大パニック。燃えている手よりも、すでに火だるまになったタンクを何とかしなければと思った私は、タンスから火に包まれたタンクを素手で持って下ろし、机の上へ。

その時にはすでに着ていた服まで燃え始めていました。その事に気づいた途端、腕のあたりに痛みを感じました。まだ燃えているタンクの方も心配ですが、まずは燃えている服を脱がなくては。ボタンを引きちぎって服を脱ぎ、その服で腕をくるんで消火。火に包まれた腕を見ると、なにやらその部分全体が真っ白になっていました。机の上ではタンクがまだ燃えています。もっと見たい衝動を抑え、急いで脱いだ服でタンクを包み、火を消しました。

結局、タンクのないバイクには乗れないので、火傷が治るまでの3週間とちょっとの間は、友達に解体屋でタンクを探してもらい、懲りずにまた自分で色を塗ることに。さすがに今度は学習し、塗装器具に調合するための色をもって隣の部屋に移動し、そこで一服をしていました。

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大したことのない体験談ですが、本人にとっては忘れる事の出来ない体験ですし、一つ間違えば火災にもなりかねませんでした。ガソリンというのはとてもデリケートで、「うっかり」「大丈夫だろう?」という考えで扱うと、予想外の惨事を引き起こします。

放火や脅し目的などで使用する犯罪が多発していますが、たとえ計画的に使用していてもなんらかの形で、犯人の意図しない事故が起きています。

そして火を使った犯罪は、想像以上に重い罪になる事は周知のとおり。決して許されることのない凶悪犯罪なのです。
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