漆器はお手入れのコツを知っていればもっと気軽に使えます。ガイド宅のお重箱もホームパーティやお節句にと活用予定です。おせち料理用に漆のお重箱を出す時期がきました。クリスマスに使っても素敵な漆器は、意外と簡単なお手入れ方法さえ知っていればもっと暮らしにとりいれられます。今回は、老舗漆器メーカー(株)島安汎工芸製作所の四代目でモダンなデザインも手掛け、NYギフトショー出典など幅広くご活躍なさっている、島 平さんに漆器の取り扱い方についてお教えいただきました。スタイルストアでも人気の白漆の器や伝統の根来塗についてもうかがいましたのでお楽しみに。【INDEX】・やさしく洗ってすぐ拭く。ご飯粒はゆるめて。・食器洗い乾燥機がよくないワケ・収納は紫外線をカット。湿気は・・・・紀州漆器・根来塗と"NEO JAPANESQUE汎"の魅力やさしく洗う。飯粒はゆるめてから!島 平さん(上画像)と白漆のお重箱漆器といっても食器から家具まで幅広いものがありますが、今回はお正月に使うお重箱をはじめとする食器のお手入れ方法についてうかがいたいと思います。ガイド:さっそくですが、まずは使った後の洗い方について教えてください。島さん:やわらかくきめの細かいスポンジを使ってぬるま湯で洗います。油を使ったものを入れたときは薄めた中性洗剤を使います。厄介なのはお弁当箱や飯椀などにつくご飯もののこびりつきです。ガイド:そうですね。同様に菓子皿にお餅がこびりついたときも困ります。爪でこそげとるなどもってのほか、ですね。島さん:そんな場合は、内側にお湯をはって10分程度置いておきます。するとご飯粒や餅がお湯を吸って緩んできます。汚れが浮き上がってきたら、スポンジで軽く洗うだけで簡単に落ちますよ。 すぐ水滴をふき取るのがポイントガイド:洗い終えた後はふきんで?島さん:洗い終わって水をきったらすぐに、ふきんで全体をふきます。乾いたときに水滴の跡が表面に残りやすいので、すぐふいて水滴をとっておくことがポイントになります。ふきんは綿のやわらかいものが最適です。ガイド:これは、お重箱でも汁椀でも同じですか?島さん:そうですね。それから塗り物に指紋が付くのが心配といわれる方がいらっしゃいますが、石鹸できれいに洗った手で扱えば、ほとんど付くことはありません。 やはりやさしく扱うことが大事なのですね。でも特別なものを使う必要はないと聞けばもっといろいろ漆器を使ってみようかなという気分になりますね。つづいて、食器洗い乾燥機の使用についてうかがいます。 次ページへ!1234次のページへ