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皮膚や毛のトラブル-1(3ページ目)

春先から夏にかけては、特に皮膚や毛のトラブルが起こりやすい時期です。皮膚や毛のトラブル-1では、アレルギー・アトピーによるもの、外部寄生虫によるアレルギー皮膚炎の症状と治療法などをご紹介。

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

セルフグルーミング
粟粒性皮膚炎で
舐めたり噛んだり…脱毛もひどい状態です
ステロイドと抗不安薬で治療後
皮膚の色が薄いピンクに戻り
徐々に毛が生えてきました

外部寄生虫によるアレルギー性皮膚炎

・ノミによるアレルギー性皮膚炎:粟粒性皮膚炎
耳の後、お尻や陰部、お腹部分、特に背中から腰にかけて先っぽが硬いカサブタができて非常に痒がります。脱毛もみられます。
猫がノミに刺された時に、ノミの唾液に含まれるハプテンという物質にアレルギー反応を起こし発症します。ノミがたくさん付いたから起きると云うことではなく、たった1匹のノミがいてもアレルギー反応が起こればひどい状態になります。
刺された箇所だけでなく、全身に夜も眠れないほどの痒みが起きます。
ノミはサナダムシ(腸内寄生虫)を媒介しますので、ノミがいる場合は必ず駆虫も行ってください。

・ネコショウセンコウヒゼンダニによる皮膚疥癬(猫小穿孔疥癬虫)
(ニキビダニ(毛包虫)・ヒゼンダニ・ツメダニ等)
体表約0.2mm程度のダニが猫の皮膚に小さな穴を掘って寄生し、激しい痒みを引き起こします。
頭部から耳にかけてかさぶた状に発疹ができます。
人間には感染しませんが、まれに皮膚炎が起きることもあります。

・ツメダニ症
ツメダニ(別名:歩くフケ)は粉を吹いたような白いフケのように見える寄生虫です。身体幹部や背中にフケが見られ、赤い湿疹ができます。人間にも寄生しますが、猫を治療すれば自然に治ることが多いようです。

・ニキビダニ(毛包虫)症
ニキビダニ(学名:デモデックス)は毛包や皮脂腺に寄生して頭部にニキビのような炎症を起こし脱毛したりします。毛包虫症と呼ばれます。ニキビダニに付いては、まだあまり詳しいことがわかっておらず、猫から猫に感染することはないと云われています。発病するのは免疫が低下していたり、ウイルス感染している猫、幼猫が多いようです。

・耳疥癬
耳ヒゼンダニ(耳疥癬虫または耳ダニ)とも呼ばれます。
耳の中をひどく痒がり、耳の中には黒い耳垢が溜まってみえます。
黒い耳垢はよく見るとダニの集団で、動くのがわかるでしょう(!)
耳が折れているスコティシュフォールドは耳の中が湿気やすくなり、ダニの温床になりやすいので要注意です。

次回は「皮膚や毛のトラブル2/細菌性によるもの、その他~日頃のケアの注意点など」です。お楽しみに!

日光浴

耳ダニがいます…

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