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フラワーエッセンスでポジティブ犬に(2ページ目)

最近よく耳にするフラワーエッセンス。病院やショップでもときどきこのボトルを見かけます。太陽と水と植物の恵みをエネルギーに変えて使うというこの癒しのエッセンスは、犬にどんな変化をもたらすのでしょう?

執筆者:坂本 光里


犬の問題行動の対処にも使われるフラワーエッセンス


愛犬のテーマエッセンスを決めるのがコツ

では、具体的に太陽とミネラルウォーターと植物の恵みをエネルギーに変えて使うフラワーエッセンスが、犬たちにどんなポジティブ・エネルギーを与えてくれるのか? リラさんのセミナーの午後の部はほとんどこの解説に使われました。
印象的だったのは、彼女のフラワーエッセンスには果物や野菜類が多かったこと(フラワーじゃなく果物&野菜エッセンス?)と、問題行動の回避に大きな効果が期待できそうに感じたということです。ほんとは20種類もあったのですが、全部は書き切れませんので、興味深かったものだけをご紹介しましょう。
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   GRAPE グレープ〈愛〉   
捨てられたり、虐待されるなど、まちがった方法で飼われてきた動物は、孤独からまとわりついたり、逆によそよそしすぎたり、他のペットに嫉妬していじめたり、わざとおもらしをしたりするようになりますが、そういう子にはグレープが効果的だそうです。リラさんの話では、シェルターに保護された犬たちの社会復帰にとてもよいとか。
お留守番の時間が長い子にも使えるように思いますが、リラさんは「フラワーエッセンスさえ与えていれば長い留守番をさせてもいいというものではありません」と言われていました。フラワーエッセンスはあくまでも犬の精神状態を補助するもので、根本的な問題があるなら、飼い主が責任を持ってそこから解決していくべきだというわけです。これはわたしも大賛成! 彼女はまた、どうしても留守になりがちな生活が改められないのであれば、その子を他の飼い主さんに委ねるという選択肢もあるとまで言われていました。
誰もが最初は、幸せになりたいとの思いから犬と暮らし始めるわけですが、飼い主の幸せは犬が幸せであって初めて成り立つもの。それが無理なら、その子が一番幸せになれる方法を選択するという道も考えなければならないかもしれませんね。

   PEAR 洋ナシ〈平和〉   
緊急時用のエッセンス。事故や病気、出産や避妊・去勢手術などのショック時に使うのがよいそうです。どれから始めようか迷っている人は、このエッセンスから始めると他のエッセンスの効果も上がるのだとか。これから手術を受けるという子や、死期の近い子にもよく、飼い主も一緒に使うとより効果的とのことでした。
動物は飼い主の気持ちに敏感なので、とくにエマージェンシーの時は人間が落ち着いていることが肝心ということですね。クルマが苦手な子に乗る前に与えると効果的だとも言われていました。

   ORANGE オレンジ〈喜び〉   
近しい仲間を失った悲しみにくれていたり、感情的な葛藤があったり、日常生活に興味をなくしているときによいそうです。
リサさんの話では、ストレスの多い大都会に暮らしていたり、金銭的にプレッシャーがかかっているような飼い主と暮らしている動物に必要なエッセンスだとか。東京などの大都市の集合住宅に暮らす子たちには「太陽の恵みを受けたオレンジが必要」ということでしょうか。また、いくつもの家を転々としてきたペットが、早く新居での生活に慣れるにはとても効果的だとも言われていました。これも大都市型の生活者のケースですね。

   CHERRY チェリー〈プラス思考〉   
動物というのは本来とても機嫌がよいものですが、ときには退屈して不機嫌になったり、逆に緊張状態から怒りっぽく破壊的な行動をとるようになったり、悲しんだりすることがあります。チェリーはそうしたときに役立つエッセンスとか。
子犬が成犬になる不安定な時期に、急に吠えたり咬んだりするようになることがありますが、そうした攻撃的な行動を矯正するのにとても効果的とも言われていました。最近、アメリカの獣医師の間ではホリスティックな治療を取り入れる人が増えているそうですが、そうしたときにもチェリーは多く使われているとのことです。

   TOMATO トマト〈勇気〉   
私が一番興味を持ったのがこのトマト。トマトは、恐怖心を和らげそれに打ち克つためのエッセンスで、なんでもないものを怖がったり、いつもビクビクしている子によいとか。
攻撃行動は恐怖心の裏返しだったりするわけですが、そうしたことを抑えるのにも役立つようです。カミナリはもちろん、これから始まる花火大会の音にも過剰に反応して逃げまどう子がいますが、そういう場合にも「トマト!」ということですね。

   BANANA バナナ〈謙遜〉   
感情が高ぶりやすく、動揺したり動転している動物にはバナナ。家族の中で威張り散らしているペットにもよいそうです。わたしのまわりにも、これが必要な飼い主さんたちがたくさんいますね。
しかしながらリラさんは、こうした問題行動の解決にエッセンスだけで対処することの間違いについて、ここでも言及されていました。
動物が飼い主に対してよくない態度や行動に出るのは、やはり飼い主の側に問題があるケースがほとんどで、きちんとしたしつけを怠っていたり、犬がもっとも居心地のよさを感じる上下関係をハッキリさせていなかったりするのが原因。リラさんは、留守中ずっとケージに閉じこめていた犬がすごい意地悪犬になってしまった例を挙げられていましたが、やはりそういうことを続けながらエッセンスをあげてごまかすというのでは効果も半減ですよね。
img2 まずはきちんとした飼い方を…家庭の中でのリーダーは人間であって、決して犬ではないこと。自分の犬を自由にさせてあげたいという思いが逆に犬の立場を不安定にさせてしまうことに早く気づいてくださいとリラさんは言われていました。彼女によれば、犬はとても忠誠心が強い動物なので、飼い主がその子に依存していると、死期が近くて穏やかに最期を迎えたくても飼い主のために死ねなくてとても苦しい思いをするのだとか。これはちょっとショックなお話でした。
この他にも、落ち着きのない子を冷静にさせる「レタス」や、歳をとった子の寿命を延ばす「ココナッツ」、早くに母犬から引き離された子に母性的な愛情を感じさせる「ピーチ」など、20種類のエッセンスについての解説が終わってセミナーは終了。朝11時から夕方5時半までリラさんのお話は、とても密度の濃いものでしたが、なぜか気分はスッキリ! フラワーエッセンスもそうですが、彼女自身の持つ“癒し効果”でけっこうわかりにくい話を違和感なく受け入れられたからでしょうか。すぐに使ってみるかどうかはともかく、フラワーエッセンスというものの本質については、よい勉強になりました。

マスターズフラワーエッセンスジャパンの公式サイトhttp://www.pb-dogsoap.com/
※ すべてのエッセンスについてのくわしいお話は、HPや秋に翻訳出版される予定の『Flower Essences for AnimalsRemedies for Helping the Pets You Love』(動物のためのフラワーエッセンス:愛するペットたちを助けるレメディ)をご参照ください。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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