100％ピュアをめざす100clubを直撃！ [犬] All About

犬の健康を考える人たちがつくったオリジナルフード
「100club」は馬肉が中心

多くのフードはアメリカでつくられているものや、日本のメーカーでも生産は海外の工場でというものがほとんどですね。わたしの知る限りでは生産も日本で行っているところは、BigWood と吉岡油糧ぐらいしかありません。日本の会社がアメリカのメーカーにオーダーしてつくってもらっているナチュラルハーベストというのはありますけど、生産拠点はやはりアメリカということです。

★明るくて、アットホームな店内そんななかでもうひとつ日本で生産するメーカーができたと聞いてお話を聞いてきました。世田谷の三軒茶屋にある「100club」がそうです。代表者のひとり川邊剛さんは言います。
「100clubの１００は１００％ピュアの意味なんですね。私は以前犬のブリーダーの仕事をしていて、そのころから犬たちのためにもっといい社会環境を整備できないかとずっと考え続けてきました。ブリーディングの問題しかり、飼い方や健康管理の問題しかり、食べ物の問題しかり…。そこで最初の一歩としてはやはり食べ物かなと。そう考えて、生の肉を使ったフードづくりに取り組んだわけです」（川邊さん）
そして生の肉を探すうち、成長ホルモン剤や抗生物質を使わないで飼育され、犬にとってもっともアレルギーの少ない馬肉というものに行き当たったそうです。馬肉は高タンパクで低カロリー、脂肪分も少ないので犬の食材としては最適と言われています。だけど馬肉はもともと人間の食べる食糧として供給されるものですから、ペットフードをつくると言うとなかなか卸してもらえません。何度も交渉し、人間の食肉加工会社を説得して原材料を輸入することに成功したと言います。

　★これが「フレッシュホースミート」
こんなかわいいパッケージに入れてくれます
こうして得られた新鮮な馬の生肉に穀物や野菜をバランスよく組み合わせたものが自慢の「100club」ということですね。それは、川邊さんたちの情熱とこだわりが伝わってくるような一品となっています。何よりも真空パックをしたうえ、冷凍保存して売るということからも、添加物や酸化の問題を徹底的に排除した配慮がうかがえます。犬のためにここまで…とわたし自身が思ってしまうぐらい。
「食肉用として飼育された馬ですから肉質が柔らかく、くさみもない。寄生虫の心配もありません。また抗生物質やホルモン剤は一切使用していません。野菜類にはモロヘイヤ、クロレラ、緑茶粉、海草などを使用しました。本当に１００％ピュアな素材だけを使い、必要な栄養素とカロリー以外の余分なものを一切省いたフードです。どんな検査をしていただいてもけっこうですよ」と川邊さん。ちょっと試してみたくなりますよね。

★馬場さんが手にしているのが
「シリアルズ」と「ベジタブルズ」

食べさせた飼い主さんからは「毛づやがよくなった」「目の輝きが増した」「アトピーなどの皮膚炎の子に改善が見られた」という意見が寄せられているとか。ただ、残念ながら販売はこの三軒茶屋のショップとインターネットが中心。冷凍保存が前提ですから、あくまでも冷凍庫（かなり小型で手軽な値段のものもあるようです）のないところには卸せないということで、ふつうのペットショップでの販売には時間がかかりそう。また、気になるお値段の方ですが、やはりこれだけのものとなると少し高め。「従来のフードよりも３割ぐらいは高いですから、これにご家庭で野菜やごはんをまぜてあげてもいいですよ」と共同経営者の馬場孝子さんは言います。だけど、手づくりに切り替えるのはちょっとしんどいな～と思っている人には手頃な商品かもしれませんね。

　★厳選されたリードや首輪などのグッズ類も扱ってます「100clubの考えに賛同してくださる同じ価値観をもった方々とともに、犬たちとの幸福な生活を築いていくことが目標」と言う川邊さん。100clubでは近い将来、千葉に「100clubの家」というフードのファクトリーをつくり、それを食べて育った動物たちの健康な姿を見てもらえるようにするそうです。犬好きの人たちが集まって住む一大コミュニティの建設とか、ドッグラン付きのホテルの建設とか、「100club」の夢はどんどん広がっていきます。興味津々で聞き入ってしまいました。今後の動きに注目していきたいと思います。

■100club（ワンハンドレッドクラブ）
　：http://www.100-club.co.jp

東京都世田谷区三軒茶屋2-15-14　ABCビル1F
Tel.：03-3422-5235　Fax.：03-3422-8266
OPEN：10：00～20：00 年中無休