旭化成ホームズが売り出したペット共生型住宅『プラスわんプラスにゃん』もそうですが、ペットとの共生をテーマにした住関係の商品が増えてきました。
なかでも注目はペット飼育を前提としてつくられたマンション。
その代表格が『ベルフォーレ』です。ここは、ADHOC社という、ペットケアサービスのショップ『ペットスパ』なども経営している埼玉県の会社が運営している賃貸マンションで、ペット専用の設備がとっても充実しているとか。さっそくそのひとつを見学させてもらうことにしました。
ペット同居型賃貸マンション『ベルフォーレシリーズ』は、野中英樹社長の犬好きが高じてスタートした事業のひとつ。いまは北海道から沖縄まで全国で展開中ですが、27あるマンション(01年12月現在)はいずれも大人気で、空き室待ちがほとんどとか。ちなみにベルフォーレとは、フランス語で“よい建物”の意味だそうです。
★フットシャワー |
まず目を引くのはエントランスホールの広さ。吹き抜けになっていて見通しもよく、犬を連れた人どうしがすれ違う際にもたっぷり余裕があります。
そして入ってすぐのモニュメントは、じつは犬の足洗い場なんですね。
その前は低い浴槽になっていて、蛇口も水道のような形ではなく、壁の下からチョロチョロと水が流れ出てくる仕組み。そしてちょうど犬の口の位置には水飲み場が…。なるほど、犬はここで水を飲もうと浴槽に入ってくる。すると下から水が出てきて足を洗えるというわけです。水は冬場には温水になるとか。また、くまなく全身を洗いたい用には、ハンドシャワーも付けられています。
もっとも、マンション内の敷地はすべて特殊加工の小石を張り合わせた床になっていて、水は下に吸収されますから、よほどひどい汚れでもなければそうひんぱんに使う必要はなさそうです。
散歩から持ち帰ったウンチをここで一気に流してしまえるというわけです。これってレトリバー以上の大型犬を飼ってる人には画期的なシステムですよね。
この「うんちダスト」は、水の渦をつくり、犬の糞を分割して排水することができるシステムということで、汎用品の便器では処理の不可能な汚物まで流せちゃうんだそうです(実用新案登録済)。
ビニールなどでウンチを取ると砂利や小石が混じることもあって、トイレに流すのは難しいことが多いし、かといって生ゴミと一緒に保管するなんて考えただけでもちょっとね・・・。その意味でこれはかなりすごい発明家かも。ベルフォーレではこの「うんちダスト」を、近隣の飼い主たちにも開放し、近隣住民のペットに対するモラルの向上にも役立ているとのことでした。
また、マンション内ではあちこちでリードフックを見かけました。
これは郵便物を取るときに、玄関で鍵を取り出すときに、元気盛りの犬を連れた飼い主にはうれしい配慮。一般の住宅にも応用が利きそうですね。