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盲導犬が人間社会に果たす役割は…

日本盲導犬協会の公開見学会に行ってきました。盲導犬の飼育や訓練の仕組み、そして人間の生活に彼らがいかに大切な役割を果たしているかを知って、改めてワンコと人間との強い絆を再発見!

執筆者:坂本 光里

盲導犬のことを知り、人とワンコとの関係を見直すきっかけに!


少し前ですが、(財)日本盲導犬協会神奈川訓練センターの公開見学会に行ってきました。施設の説明や盲導犬育成のプログラムなどのビデオを見たあと、訓練士の方による盲導犬のデモンストレーションがあって、次は視覚障害者の今井さんと盲導犬のイエスちゃん(9歳)のお話です。


今井さんは10年前に交通事故によって全盲となりました。 意欲的な今井さんは、それでも積極的に白杖を使って外出を試みましたが、やはり単独での外出はどうしても不安。そこで盲導犬と暮らすことを決意したそうです。ですが盲導犬を迎えるのは、望めばいつでもOKというものではありません。今井さんとイエスちゃんは4週間の合宿による共同訓練を経て、めでたく“卒業”となったわけです。 この合宿で盲導犬との歩行や生活などを覚え、安全に街を歩くための すべての課程を習得するんですね。


盲導犬はどこから来るんでしょう?
その答えは、イギリスやオーストラリアなどの海外から、盲導犬に向く性格の繁殖犬を購入し、センターやブリーディングウォーカー(繁殖ボランティア)によって繁殖され、生後2カ月を過ぎるとパピーウォーカーと呼ばれる仔犬飼育のボランティアの家に預けられ、愛情を込めて約1年間育てられます。その後はセンターに戻り、盲導犬に向く性格がどうか判断(適性診断)され、合格になると約10カ月間の盲導犬としてのトレーニングが始まるわけです。


その内容をちょっとご紹介しましょう。
まずは、ハーネスを付けての歩行訓練。視覚障害者の方の目となって、危険を回避しながら安全にまっすぐ歩く訓練です。それから障害物、段差で止まる訓練に移り、だんだん高度になってくると交通量の多い道路や人通りの多い駅構内、そして交通機関への乗車訓練となっていきます。

現在、盲導犬として活躍している犬種は圧倒的にラブラドールが多いようです。その理由は、もちろん盲導犬としての適性は言うまでもありませんが、見た目のかわいさが大切なのだとか。それとサイズの問題。ハーネスを着装したときのサイズが人間の背丈にちょうどいい。 以前はジャーマンシェパードなども盲導犬として訓練されてましたが、やはり見た目がちょっと…サイズも大きめですよね。
余談ですが、よく服を着せられている盲導犬を見かけますが、これはファッションではなく、安全のためと抜け毛でまわりに迷惑をかけない配慮からだとか。その意味でもラブラドールが向いていそうです。


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