2/2 ボルゾイ [犬] All About

「ボルゾイって、わたしの知る限りではおとなしくて、どちらかと言えば臆病な方だと思います。ロシアの貴族がオオカミ狩りに使っていたなんて信じられません。うちの子なんか、全然吠えませんしね。ほんとに飼いやすい犬種だと思いますよ」とは矢田さんの弁。その言葉どおりニコちゃんは、インタビュー中ずっと優雅に横座りしたままでした。
一般的にボルゾイは成犬に育てるまでが大変とか。なにぶん食べ物にあまり執着がなく、食が細い。ソニアちゃんもニコちゃんも、ドッグフードだけではなかなか食べないので、矢田さんは牛のすじ肉や骨付き肉を野菜と煮たものにまぜてあげているそうです。このゼイタク好みもどこか貴婦人を思わせますが、なにせ本来は狩猟犬。ほんとに食欲を増すためには野原を駆けめぐるような運動量が必要なのかもしれませんね。

「お客さんとかには愛想なしですが、ふだんクールなだけにちょっとした愛らしい仕草がよけいに可愛く見えるんですよね。体臭がないので室内で飼っても大丈夫ですし、ほとんど病気らしい病気もしません。一度飼ったらやめられない犬種だと思いますよ」（矢田さん）ニコちゃんは、毎週多摩川の河原で開かれる「山崎カレッジ」の生徒さんたちの訓練用のパートナーとして、遊びながらマナーを入れてもらっているそうです。自由運動が大好きなニコちゃんにとっては、それがほんとに楽しみなひとときとのことでした。