親の会話のすべてを子どもは吸収し続けている

会話のない親や、両親の会話が子供に大きな影響を与える

親の言葉が子どもの心を育てる

 
離婚・カップルカウンセラーの岡野あつこです! 子どもにとって親とは、とにかく絶対的な存在です。特に学齢期前までの子どもは、家庭が自分にとっての全ての世界。自分の親たちの会話や行動から、常に何かを感じ学びとっているものです。

オトナは、子どもが小さいと「まだ言葉がわからないから、子どもの前で何を話しても関係ない」と思いがち。でも、実はそんなことないのです。確かに、言葉そのものの意味はわからないとしても、親たちの会話をする表情、言葉の響き、その言葉を話す語調、会話の仕方(やり取り)……、これらの要素を日々すべて吸収し、心にインプットしています。

子どもは、こうして毎日成長しつづけているのです。二人の親同士がどんな関係性を保っているか? これは、大きな影響を子どもに与えます。また、小さい頃から眺め続けてきた親の世界観、価値観が、その子どもの根幹となって、ある一つの方向性を決定づけます。
 
 
 

子供にとっての親との別れは天変地異にも等しい

夫婦の会話を理解する子ども

「パパとママが別れたら、わたしどうなる

子どもは、「自分の親たちはお互いに相手を認め、尊重し、協力し支えあっている……」というように、言葉というよりも親の心の中を観察しています。つまり親たちの会話や態度にあらわれる心の通い合いそのものが、子どもの「人を思いやる心」を育んでいるのです。

では、もし夫婦が喧嘩をし、お互いに憎み罵りあい、相手の意見をきかず攻撃するということをしているのをみたら、その子どもはどんな影響を受けるでしょうか? 喧嘩が一時的なものであり、翌日には仲の良い夫婦に戻る。それが子どもにも分かれば、子どもは安心します。「人とは空のお天気と同じで、晴れの日もあれば雲行きの怪しい日もある。雨や曇りの日があってもまた晴れの日はやってくるんだな」と感覚的に学び気持ちも大らかになることでしょう。

しかし、来る日も来る日も親たちが喧嘩をしていたら、思いやりの心を学ぶ以前の問題であり、大変な不安に襲われます。子どもにとっては、どちらも絶対的な存在である親たちです。もし、この二人の親が、このままずっと仲が悪いままで、別れるようなことになったら……自分は一体どうなってしまうのだろう? もし、どちらかの親と会えなくなってしまったら? このことは、子どもにとって天変地異に等しいことです。
 

夫婦の会話が子どもの心を育てる

子どもにとって、安全・安心な場所であるはずの家庭が不安定で、これまでの家族の基本形が変化してしまうことほど、恐ろしいことはありません。また、親が不仲だと、それが良くも悪くも親、人の顔色をうかがい気を遣いすぎる子どもになります。何とか、親たちに仲良くなってもらいたいという気持ちからそうなるわけですが、その甲斐もなくとうとう親が離婚ということになったら……。

それは非常に大きな心の傷となります。このトラウマにより、登校拒否、ひきこもり、非行、自傷行為、摂食障害といった行動が表れることもあります。また反対に、このような行動が表れることなく、親のために必死でいい子を演じきってしまうと、オトナになってからPTSD(心的外傷後ストレス障害)になることも……。子どもの心の傷を最小限にするために、とにかくきちんと説明をして、理解と安心を与えてあげることが大事です。

つまり、親である夫婦の会話そのものが、子どもに計り知れない影響力を及ぼしているといえるのです。塾や習い事といった教育の前に、まず子育ての中で大事なのは、家庭における夫婦の会話、すなわち夫婦のあり方なのだということをお忘れなく! 夫婦の会話、あり方そのものが、子どもの心を育てているともいえるのですから。

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