このところ、目立って増えてきたのが、男性からの離婚相談です。その相談内容としては妻の不倫に次いで、婿の立場による義父母との問題・確執が急浮上!

現代、きょうだいは二人前後が主流。二人とも女の子という場合、どちらかの結婚相手に婿に入ってもらい姓や家を継がせたい、というケースが増えてきています。それで、嫁・姑問題ならぬ婿・舅問題が起こってきたわけです。

大体、婿を取ってでも娘夫婦に家を継がせるというおうちは、本家であったり、財産があったりという家が殆どです。そこへ婿入りできるという男性は、次男だったり財産は何もないという身軽な立場の男性が多いもの。義父母としては、カタチの上では婿が必要だけれども、本心では婿のことがどうも気に入らないわけです。

特に義父としては可愛い娘をとられたという意識がただでさえ強い。それに加えて、守り築き上げたうちの財産が、何の努力もせず自動的にただポンとこの家に入ってきた婿のものになってしまう…。

婿にはオイシ過ぎる話ではないか?! ということで考えただけで頭にくるというわけです。そういう心持ちで婿に接していれば、婿に何の問題がなくても、ついつい嫌味の1つも出てきます。ただ、婿の場合、嫁と違って仕事に出ている間は、とりあえず顔を合わせないで済むという点がせめてもの救いになるとは言えるのですが。

ところが、自営の妻の実家に婿入りして大変なバトルを経て離婚したというこんな例もあるのです。

■本家の長男が婿に行く?
 
Fさんは大学3年の時、自宅アパートの近所の酒屋兼業コンビニでバイトを始めました。その家の娘と、一緒にレジに入ることもあり、交際開始。大学4年になり就職活動がうまくいかないで悩んでいると、彼女の父親である酒屋兼業コンビニオーナーが「うちに永久就職するか? 」と言ってきました。

当時は結婚してこの仕事をしていくという覚悟は全くできなかったので、とにかく就職はしようと中堅商社に入りました。今までの気楽なバイトと違って、営業職のノルマはキツく体育会系のスパルタ上司のノリにもついていけず、1年経った頃辞めてしまいました。転職先が決まるまでの間ということで、また彼女の家のバイトに復帰。

その中で結婚話が浮上。彼女は短大を卒業して就職をせず、家業を手伝っていました。1度就職をしてみて、Fさんは自分は組織の歯車になって働くより、自営のような仕事が向いているのではないか? と思ったそうです。彼女と結婚して一緒にこの店の仕事をしていくのが自分にとっていい道かも知れない。

彼女の親と彼女との結婚について話し合いました。「うちは大した財産はないけれど、一応本家でご先祖様の墓、姓、この土地と家を娘の代へと継いでもらう必要がある。従って娘が二人なので長女には婿を取らせて継がせるつもりだった。Fさんは真面目でよくやってくれるし、娘も惚れているようなので是非娘婿となり養子縁組をして欲しい」と。

Fさんの実家は水道工事やを営んでいます。Fさんが長男で下に弟がいる。Fさんの家もやはり本家。実家の両親と話し合った結果、次男が後継でもいいということになったので、晴れて? 結婚という運びになったのでした。

■ 婿は下男か使用人?
 
結婚して妻の実家へ入り、義父母との同居が始まると、結婚前とは義父母の態度が違うことに気付いたそうです。これまで義父母も店番や配達をやっていたのですが、Fさんに殆ど任せてしまい自分たちは経理だけはしっかり握って労力を伴う仕事には一切手を出さないという状況。

妻は24時間営業中、3、4時間しか店に入らない。あとは学生アルバイトとFさん。配達と深夜・早朝の店番はFさんが担当で、Fさんは寝る間もないほど働かされました。それなのに、給料は時給にするとアルバイトよりも低い。もっとも遣っている暇もないくらいなので、給料のことはいい。それよりも、義父母がまるで婿というよりは使用人のような扱いをし始めたというのです。

何かものを頼む時には命令口調。それだけではなく、「全くトロイねぇ」「しっかりやんなさいよ」「若いうちは寝る間も惜しんで働くものだよ」だの、いちいち余計な一言がつくのだそうです。
 
それでも根が真面目なFさんは、聞き流すようにして頑張りました。妻が男の赤ちゃんを生んだ頃から、義父母の暴言・婿いじめは、ますますひどいものとなりました。そして、今までは何かとかばってくれていた妻まで「暗い顔。もっと明るい顔しなよ。

何なら整形でもする? 」という態度に豹変。この家の中で、すっかり居場所を失ったFさんは、うつ病になり、もう離婚以外ないと悟りました。そこでFさんは気付いたそうです。この一家は血の繋がった後継が欲しかった。それに自分は利用されたのだと。うまく男の子が生まれた今、Fさんは用無しなのだと。

これにはFさんの両親の怒りも爆発。本家の長男を婿入りさせるのには、それなりの覚悟もあったのに! というわけです。離婚に当たって両家で男子争奪戦が繰り広げられました。結局、調停から裁判まで争って、子どもは妻の元へ。そして離婚。Fさんは「学生の時から世話になってきたので、妻の親を信頼してしまった。

うちの婿、若旦那、とチヤホヤしてくれた時もあったので。でも、まだまだ自分は甘かったですね。世の中を知らなすぎました。一から出直しです」と。
 
Fさんは25歳。人生まだまだこれから。女の子しかいない家の後継問題、それに親離れ・子離れできない密着型親子問題の表れたケース。これに似たような離婚問題が最近増加傾向にあります。幾ら自分自身一生懸命やっていても、運命の波に飲まれてしまうこともあります。そんな時はきっぱりと、離婚というカタチでこれまでの人生に見切りをつけて、今度こそ幸せになれるように努力をしていくべきなのです!

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