離婚はエネルギーを使う…準備期間1年、資本金100万円と見積もる
離婚はエネルギーを使う
私のところに相談に来る女性の多くはそう言います。
これを読んでいる人のなかにも同じような心境の人がいるのではないでしょうか?
しかし、私は「ちょっと待って」と言いたい。結婚するときだって、それを決めてからいくつもの段階を経て、入籍、新生活に入ったでしょう?
たしか芸能人だったと思いますが、離婚記者会見で言っていました。坂道を駆け下りるような軽やかさで結婚はしたけれど、離婚は険しい道を登るように疲れることだって。
つまりそれだけエネルギーがいるということです。まずそのことを認識してください。
「それでもやっぱり離婚したい」という気持ちが変わらず、その決意を固めたら、ここからが準備段階となります。
どんなに嫌いな夫でも、それが整うまでは何とか耐えて下さい。人間、目的のある我慢ならばできるものですし、するべきです。なぜなら、そういう我慢はあなたを強くし、離婚後の生活においても力を発揮するからです。
このように強く言いつづけるには訳があります。「子供さえ引き取れば、今すぐ」と言って離婚した人たちの何人かが不幸になっているのを実際に見ているからです。それも高い確率で。
最低1年は準備に当てましょう
まず、あなたが今「離婚したい」と思っているのなら、実行するのはその1年後だと考えてください。もちろん、これは平均化された数字ですが、夫にその意思を伝え、別居に踏み切るまでだいたいそのぐらいはかかると考えた方がいいでしょう。主なケース別の準備期間は次の通りです。
★子供がいないケース
結婚10年未満(無職) 半年~1年
結婚20年未満(無職) 1年~2年
結婚20年以上(無職) 半年~1年
結婚期間にかかわらず(有職) 3ヶ月~半年
★子供がいるケース
結婚5年未満(無職) 半年~1年
結婚10年未満(有職) 半年~1年
結婚10年未満(無職) 1年~3年
結婚20年未満(有職) 半年~1年
結婚20年未満(無職) 1年~3年
結婚20年以上(有職) 3ヵ月~半年
結婚20年以上(無職) 半年~1年
離婚準備、それはまずは貯金から
それぞれの準備期間にするべきことは、まず仕事探し。そして仕事と家庭を両立させる生活の知恵を身につけることです。そして、何とかお金をやりくりし、できれば100万円程度の蓄え(へそくり)をしておいてください。
はっきり言ってかなりの収入がないと、この金額を短期間にためるのは難しいでしょう。
しかし離婚後の生活はある意味で「お金が頼り」というのも事実ですから、いざというときのための蓄えを手に家を出たいものです。
子供を引き取りたいなら、その扶養期間が長ければ長いほど、準備には慎重にならざるを得ません。間違っても慰謝料や財産分与、養育費をあてにした生活設計をしないでください。
希望の就職が難しかったら、とにかく仕事のリズムを体に入れるため、パートやアルバイトの仕事から始めることをお勧めします。
すでにこうした仕事をしている人はキャリアアップのための資格取得などを目指してはいかがでしょうか?
離婚を考えて実行しようとするならば衝動的、発作的にならず、入念な計画が必要だということです。でも決して計画通りに進むことはむずかしいでしょう。しかし、予定外のことが起こったときにも、その都度自分に何ができるのかを精一杯考え、計画を修正し、新たな見通しを立てていく事が必要です。
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