2次試験得点率は70%以上が目標
一般的に国公立大2次試験の問題は難しい。だからこそ、2次試験で挽回できる可能性があるとも言える。誰でもが取れないからこそ、正しく勉強した受験生が報われるからだ。センター試験で可能な限り得点しておいて、2次試験で合格最低ラインを取れば確実に合格するだろう。どの教科についても言えることだが、問題は以下の3種類から構成されている。すべてをマニアックな難問だけを出す大学はない。標準問題を適切に判断する鑑識眼を養うことが大切だ。
1.誰でもできる標準的な問題
2.すこし実力が必要なちょっと難しい問題
3.かなりの実力が必要なマニアックな難問
問題をすぐに解かず、全体を見てこの3種類に分類する。3に多くの時間を配分し、1や2で失敗する受験生がどれほど多いだろうか。まずは、3を捨てて、1を確実に解答し、2に移るように練習しよう。2次試験の重要なポイントは「捨てる問題を見つけろ」ということだ。最難関である東大の理3ですら、2008年度で2次試験の合格最低ラインは約72%、京大で約71%だ。
このように見ていくと決して医学部合格は不可能ではない。チャレンジする精神を持って、バランスよく勉強していけば必ず合格できる。大切なことは満点を取る勉強をしようとせず、合格最低点を取ろうとすることだ。そうすれば、精神的な面でかなり楽になるだろう。
医師になった卒業生達の話を聞くと、いかに大変な仕事かわかる。ほとんど食事や睡眠もできない当直の仕事、治療してもなかなか救えない多くの命。しかし、人命を扱う仕事は本当に意義のある仕事だ。医者しか人命を救うことはできない。入試の困難さよりも、さらに困難な毎日が待っていることだろう。それらを乗り越えて、きっといつかあなたも医者として活躍できることを祈っている。
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