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大学全入時代に突入!大学はどうなる?(3ページ目)

大学の存亡を危うくするとんでもない時代がやってきた。18歳人口の減少により今後は大学戦国時代がやってくる。それによって予想される状況はどのようなものだろうか?

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

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将来の大学の方向性

今後環境関連の学部学科が開設されるのは必然だろう。地球の温暖化に伴って未来の地球の将来をになう学部は絶対に必要とされる。また基本的に文理の枠が徐々になくなりつつあるのが近年の大学教育の現状だ。これまであまりに専門化しすぎたため専門でない人からはまったくわけのわからない研究に陥っている反省から来ている。

総合大学が行っている200人の教室に1人の教員といった授業方法も再考されるだろう。アメリカのリベラルアーツ大学(全人教育の全寮制小規模大学)のように少人数制を基本にした対話形式の授業を取り入れようとする動きもある。社会人としての教養を身につけるという点でも大学の教養教育が再考されつつある。その一つの方向性を具現した形で国際基督教大学は2008年から学科を撤廃する。狭い範囲の専門教育の枠を廃し、広く教養を身につけさせ、3年次から文理の枠を超えた専門教育(メジャー)を系統的に学ぶ。

私が考える未来の大学とは、(1)従来の総合大学の発展したもの、(2)高度な専門化した理工系の大学、(3)国際的な教養教育を行うリベラルアーツ大学、(4)専門学校した下位大学の4種類だ。

日本に階級制度はないが、大学がある意味その代わりをしてきたといえる。しかし、供給過剰となってしまうと必然的に大きな再編成が起こる。旧来の大学の序列も崩れる可能性が大きい。激動の時代に来て、新しい価値基準が生まれ始めている。今まで予想もしなかった大学が名門校となることも可能だろう。

大きな変動の時代は受験生にとっても実は大きなチャンスの時代でもある。大学進学の本来の意味を考え、自分の才能を生かす最善の場を選べるという点でよい時代が来ると考える。単なる名前ではなく、本物を選ぶ鑑識眼を持って大学を選択する姿勢が、結果的には新しい大学を生む大きな契機となるはずだ。



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