葬儀・葬式/葬儀の形態

超シンプル葬「式は不要。火葬のみ」とは(2ページ目)

通夜や葬儀は行わず、火葬だけを希望する人が増えています。「お金がかからないから」「派手にしたくないから」など理由はさまざま。超シンプルなお葬式の形「火葬のみ」を徹底検証します。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

火葬のみでもこれだけかかる!

火葬のみにした場合は「火葬場へ支払う費用だけしかかからない」と思っている方もいらっしゃるようですが、火葬するためにはご遺体を霊柩車で運んだり棺に納めたりしなければいけません。亡くなってから24時間は火葬ができませんから、その間安置するために必要な備品の費用も別途かかります。これらを執り行うのは葬儀社の役目ですから、人件費や運営費などもかかります。

●火葬場へ支払う費用
・火葬費用(公営) 数千円~50,000円
・火葬費用(民営) 48,500円~150,000円(休憩室代別)

●葬儀社へ支払う費用
・棺(桐風) 30,000~80,000円
・寝台車 病院~自宅(安置場所等) 13,000円~
・防水シーツ 3,000円~5,000円
・枕飾りセット 10,000円~15,000円
・ドライアイス1日分 8,000円~10,000円
・人件費・葬儀運営費等 30,000円~100,000円
・収骨容器 15,000円~(火葬場へ支払うケースもあり)
・ご遺体安置・保管料 3,000円~20,000円(火葬場へ支払うケースもあり)

●オプションとしてかかってくる費用
・枕飾り・後飾りセット 10,000円~30,000円
・遺影写真 20,000円~30,000円
・生花 10,000円~

火葬のみのプランをセットにしている葬儀社もあります(セット価格で13万円~30万円)。セット価格の場合は火葬費用が別だったり、オプションとして追加費用が必要になるケースもありますので、必ず総額でいくらかかるか見積書を出してもらうことが必要です。

また、葬儀社の中には「ウチは火葬のみはお断り!」と嫌がる会社もあります。低価格の割りに手間がかかる火葬のみのプランですが、そんな葬儀社はこちらからお断り。火葬のみでも1件1件丁寧に対応してくれる葬儀社にお願いしましょう。

注意!ホントに火葬だけでいいの?きちんとお別れをすることが大切なわけ……

葬儀は単なる儀式ではありません。死を受け止めるる大切なステージです。葬儀を軽視しないように
葬儀とは、単なる儀式ではありません。死を受けとめる大切なステージです。火葬のみの場合でもゆっくりお別れができるようにしたいものです。
こぢんまりとした葬儀のほうがラク、なんとなく丁寧な葬儀をしているような感じがする、と流行に流されてお葬式を執り行わない人はキケンです。葬儀は単なる儀式ではありません。準備、通夜、葬儀、火葬という一連のプロセスは、人の死を悲しみ、死を受け止めるという大切な役割を担っているのです。葬儀というひとつの区切り、段階を経なかったために心のケアが十分にできず、精神的な疾患が生じるケースもあります。だから昔から人が亡くなると手厚く葬られ、死の事実と向き合ってきたのです。

また、火葬のみにした場合は、家族や親戚の一部の人しか故人とお別れをすることができません。故人の友人、知人にとっても死を悼む気持ちは皆同じ。中には家族が知りえない交友関係があるかもしれません。お別れをしたい人は家族だけではなく、他にもたくさんいるかもしれない……ということも考えておくべきでしょう。

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