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冬の味・あんこう鍋を求めて海辺の温泉宿へ(3ページ目)

東日本の冬を代表する海鮮鍋といえばあんこう鍋。今回は東京駅からの無料送迎バスを利用して、磯原温泉・山海館へとやってきました。あん肝と味噌が同割の名物鍋を味わった後は、海一望の露天風呂が待っていました。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド

コラーゲンたっぷりのあんこう鍋で美肌力アップ!

前菜
日本酒のお供にもぴったりの前菜5品
18時過ぎのレストランからの景色は、昼間とはうって変わってライトアップされた海。レストランのほか大広間や部屋食の宿泊客もいるせいかレストランには4組しかおらず、席間隔も広くとってあり、ひとりでも気負うことなく食事が楽しめました。

パイ包み
パイの下には魚貝たっぷりのスープが!
姫りんごにあんこう友酢を入れた先付、可愛らしい豆皿に、あんきも琥珀寄せ、あんこう唐揚、このわた、南京茶巾、人参カステラが乗った前菜、寒ツバキをイメージして盛り付けられたお造り、パイ包みのスープと、どの皿も丁寧に調理され、かつ趣向が凝らしてあり、運ばれてくるたびに驚きと感動がありました。

常陸牛奉書焼
茨城の銘柄牛、常陸牛奉書焼
焼物は海の幸と思いきや、常陸牛奉書焼。包み紙を開くと、香ばしく焼かれた常陸牛と野菜がお目見え。常陸牛にはほどよくサシが入り、ジューシーで美味でした。

あんこう鍋
ひとり用の鍋でしたが、こんなに具だくさん!
だいぶお腹が一杯になってきたところで、本日のメイン、あんこう鍋の登場です! 東日本の冬魚の代表格、あんこうですが、特に常磐沖で獲れたものは極上といわれ、12~2月にかけては脂がのり身が太って美味しい季節。あんこう鍋は漁師料理「どぶ汁」をルーツとした、この辺りの郷土鍋なのです。こちらの宿では、3月中旬頃まであんこう鍋が味わえます。

こちらのあんこう鍋は、海のフォアグラとも呼ばれるあん肝をたっぷり溶かし込んだ味噌仕立てがポイント。その割合は5対5で、通常の倍の量を使っているそう。確かにスープがクリーミーで味噌が強調しすぎず、女性好みの味わい。かといってしつこくもなく、唐辛子や豆板醤が全体を引き締めています。たっぷりの野菜のほか、あんこうの身、皮、肝、ヒレ、胃、エラ、卵巣なども入っていて、食感の違いも楽しめました。特に皮やヒレの付け根にはコラーゲンが豊富に含まれているので、美容に効果的なのも女性には嬉しいですね!

雑炊
雑炊がこれまた美味。明日も食べたいと思えるほどでした
実はこのあとに、もうひとつのお楽しみが待っていました。そう、このスープを利用して雑炊にしてもらえるのです。卵と三葉で仕上げたアツアツの雑炊。クリーミーなスープにマッチして、忘れられない味となりました。

デザート
デザートと食後のコーヒーも付いて、別腹も満腹に
ラストに季節の果物の盛り合わせと抹茶アイスがサーブされて、大満足のディナーとなりました。食後は客室からライトアップされた海をぼんやりと眺めたり、露天風呂にゆったり浸かったりして、波音を聞きながら早々に眠りにつきました。なぜなら翌日はうんと早起きして、充実した2日目を過ごすため。詳しくは次回へと続きます。お楽しみに!


山海館
・住所:茨城県北茨城市磯原町磯原196
・TEL:0293-42-0196
・宿泊料金:一人旅プラン1室1名1泊2食付き18,630円~ *税サ込
・交通(電車):JR常磐線磯原駅から車で3分
・交通(車):常磐自動車道北茨城ICから約5分 
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