紅葉前線が徐々に南下してきて、日いちにちと寒さが増してくるこの季節、急に温泉が恋しくなってきませんか? せっかく温泉に浸かりにいくなら、温泉宿に泊まって、時間を気にすることなく滞在中に何度でも湯を浴びたいのが心情。最近は温泉宿のなかにも、女性のひとり客を積極的に受け入れてくれる宿が増えてきました。今回はそのなかから、ガイドイチオシの宿、長野の新湯田中温泉にある「清風荘」を御紹介したいと思います。
電車であれば、東京駅からJR長野新幹線あさまで長野駅まで約1時間20分、長野駅で長野電鉄に乗り換え、特急で終点の湯田中駅まで約45分。駅からは歩いて2分と好アクセス。車なら上信越自動車道信州中野ICから国道292号経由で約10分で到着します。
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広々とした「楓の湯」の足湯。冬場は寒さよけのためにビニールシートがかかります |
駅を降りると、駅前に「楓の湯」という公共の温泉があり(入浴料300円)、その前に無料の足湯が用意されています。まずは旅の疲れを軽く癒しに、足湯に浸かるのもいいでしょう。傍らには国の登録文化財に指定された旧駅舎が佇み、目を楽しませてくれます。駅の反対側には湯田中温泉、渋温泉と、湯田中渋温泉郷のなかでも規模の大きな温泉街が続くのですが、ここ新湯田中温泉は、住宅地に佇む静かな温泉地。ひとりでのんびり過ごすには最適な環境といえるでしょう。清風荘へは徒歩2分で到着です。
新湯田中温泉の清風荘へ到着
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本館から中庭と湯小屋を望む。夜はライトアップされ、風情も増します |
こちらでは女性のひとり旅がブームになるより以前から、「女性限定宿泊プラン」を展開。ひとり泊まりもOK、しかも2名1室の場合と料金が変わらないとあって(1泊2食付き1万650円)、女性のひとり旅ユーザーに絶大な支持を受けています。一般的な宿の場合、除外日がありそうなものですが、こちらの宿では、基本的に満室でない限り除外日ナシ、週末でも利用OKなのです。こんなうれしいことってないですよね。
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志賀高原の湧水を仕込み水に、厳選された麦芽とホップだけを原材料に使った志賀高原ペールエール。グレープフルーツを思わせる柑橘系の香りと味わい |
しかも、このプランはうれしいプレゼント付き! 志賀高原の玉村本店醸造の地ビール「志賀高原ペールエール」、地酒お試しセットのいずれか一品がサービスされるのです(アルコールが飲めない方はりんごジュースに変更可能)。さらに若旦那からの温かい心遣いで、りんごを1人2コずつプレゼントしてくださるそうです(3月末まで)。
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ひとり泊まりで利用可能な「星の間」。冬はこたつが用意されるのがうれしいものです |
宿の建物は明治23年に建てられたものを改装したもので、そこかしこに歴史を感じ、湯小屋と中庭を囲む造りが情緒たっぷり。館内には明治時代からあるという凝った造りの蔵の間「松の間」もあるのですが、ひとり泊まりの場合は基本的に8畳一間の和室になります。冬はこたつも用意されるので、ぬくぬくと温まりたいですね。
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吹き抜けに三層屋根の付いた平安風呂。りんご風呂は9月中旬~5月初旬頃まで行われます |
浴衣に着替えたら、お待ちかねのお風呂へと参りましょう。館内には4つの浴室があります。湯屋建築の「平安風呂」は天井が吹き抜けになっていて、昔ながらの趣ある湯船が自慢。こちらはアイデア風呂といって、季節替りでりんご、バラ、熊笹、キハダなどを浮かべ、温泉プラスαの効果が楽しめます。また露天風呂「平清露天風呂」は、志賀高原の天然石を配した広々としたお風呂。湯船には万年茸(レイシ)が浮かべてあり、効能が高そう。ほかに貸切利用のできる2つの浴槽があります。
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地元の食材をふんだんに使った夕食例。内容な季節によって変わります |
すっかり体が温まったところで、お待ちかねの夕食の時間です。部屋食が可能なのも、ひとり旅にはポイント高いですね。木島平村で採れた米や信州の馬刺、山菜やキノコの天ぷらなど、地のものを中心とした料理は手作りの温かさが感じられるものばかり、山菜の煮物など、この地方の家庭料理が添えられることもあります。また追加料金で、上質なりんごで育てられた信州牛肉を使ったすき焼きメニューも味わうことができます。
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清風荘」
・住所:長野県下高井郡山ノ内町新湯田中温泉
・地図:
Yahoo!地図情報
・TEL:0269-33-3295
・宿泊料:女性限定宿泊プラン 1泊2食付き1名10,650円(2名以上でも同料金)
・交通(電車):長野電鉄湯田中駅から徒歩2分
次ページでは、翌日の過ごし方についてご提案したいと思います。温泉街を歩けば、ほのぼのした楽しみが待っていますよ。