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名古屋自腹メシ第2回~「おっこん」

自腹メシシリーズ第2弾! 今回は栄の「お番菜と酒 おっこん」。カウンターに並ぶ大皿には意外な創作料理が満載。食への関心が高い人ほどハマる大人の居酒屋だ!

大竹 敏之

執筆者:大竹 敏之

名古屋ガイド

場所は栄の歓楽街。小さな居酒屋の大きな魅力

先月から始まった「こちとら自腹だがね! 名古屋・ホントにうまい夜メシ屋」略して「名古屋・自腹メシ」シリーズ第2弾!(第1回はこちら)

おっこん・入口
目立たない場所のビルインで目印はこの看板
訪れたのは栄の「おっこん」。おっこんとは公家言葉で“お酒”を意味するそうで、その名にふさわしく日本酒をおいしくする料理が目白押しの居酒屋です。

今回は妻同伴での自腹メシ。週末の夜8時半頃、第一陣のお客がはけた頃を見計らって訪れました。大体いつも満席なので予約が必須ですが、急の場合は、遅めの時間なら少し空きが出るので狙い目です。

おっこん・店内
カウンター主体の店内。奥にはテーブル席も
カウンターに大皿の惣菜がズラリと並ぶ様は、まさに正統派の居酒屋の景色。煮物、蒸し物、和え物など、日替りの約50種がにぎにぎしく盛られています。しかし、オーソドックスに見えてその実、ここだけの個性的な料理たちに出会える、そこにこの店の最大の魅力があるんです。


大皿が並ぶ壮観のカウンター
洋のエッセンス取り入れた創作和食

席に着いて乾杯が済んだら、じっと座っていてはいけません。おもむろに立ち上がっ
フォアグラのジャガイモ包み
フォアグラのジャガイモ包みは1年を通しての人気商品
て、カウンターの端から端まで見回し、大皿を物色します。ここの料理の特徴は、いくつもの食材を重ねたり混ぜ合わせたりして、ひとつの品に多彩な味わいが盛り込まれていること。したがって、パッと見、どんな味のどんな料理が分からないものが多いんです。なので、「これは何?あれは何?」と指差しながら板前さんに声をかけながら選んでいくのが、ここでの正しい注文の仕方です。

湯葉レンコン
もっちりした食感がたまらない湯葉レンコン
まずオーダーしたのは、フォアグラのジャガイモ包み、湯葉レンコン、カニシュウマイのズッキーニ巻き。フォアグラ~はジャガイモ、牛肉、レタスとの4層になっていて、台座にダイコンを敷いた手の込んだ一品。湯葉~はもっちりしたレンコンのすり身が詰まった妙味。シュウマイは薄~く切ったズッキーニでくるんであり、爽やかな後味です。

カニシュウマイのズッキーニ巻き
シュウマイは豚ミンチをベースにカニ、ホタテが練りこんである
「ずっと独学でやってきたんで、こうじゃなきゃいけない、というしばりがないんですよ」というご主人。和をベースにしつつ、洋の素材や技法を自由に取り入れる姿勢が、興味を引くオリジナリティにつながっているのです。

蒸し物に魅力的な一品が多いのも特徴。作りおきの大皿料理が中心なので、時間がたってもおいしく、しかも温めてすぐに出せる蒸し物には特に力を入れているといいます。

次のページでも、箸も猪口も進みっぱなし!
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